ワセダ15番の藤田慶和と、筑波大WTB福岡堅樹(写真右)の対決にも注目が集まった
(撮影:矢野寿明)
(撮影:矢野寿明)
日本代表ランナーの輝きは対照的だった。
筑波大のWTB福岡堅樹は後半23分、敵陣22メートル線手前左タッチライン際で球を受ける。少し外へ膨らみ、加速。否。相手のタックルでグラウンドの向こうへ出された。
走り屋にとっては屈辱だろう。
「内から外へのディフェンスがうまいな」(福岡)
早大陣営は、SH内田啓介ら筑波大の「内」の起点に圧力をかけた。その延長線上で自由を奪われた「外」のWTB福岡は、「ぴったり張り付かれ、改善できなかった」と悔やんだ。
続く34分。4点先行で迎えた早大のFB藤田慶和は、敵陣中盤からゴール前左へと快走、まもなく、SO小倉順平の折り返しのパスをもらう。
この日2つ目のトライを決めた。
「どんどんボールに絡もう、絡もう、と」
攻撃時の積極性に満足していた藤田は、「決勝戦までのプロセス(準備)を楽しみたい」と笑顔だった。
(文・向風見也)
大一番で2トライと活躍した早大のFB藤田慶和(撮影:矢野寿明)