帝京大が関東大学対抗戦３連覇！　後半苦戦も指揮官プラスに解釈

　大学ラグビー界最強の赤い軍団、帝京大が、まずは関東大学対抗戦Aで3年連続4度目の優勝を決めた。17日、東京・秩父宮ラグビー場で明治大と対戦し、36−17で勝利。6勝0敗となり、12月1日に慶應義塾大との最終戦を残すものの、これまで無敗は帝京大だけであり、1位が確定。勝敗数が並んだ場合は同率同順位となるため、現在4勝1敗の慶大と早稲田大にも同時優勝の可能性は残っている。

　前節の慶大戦で2敗目を喫していた明大は、主力級のSO田村煕、CTB西村雄大、FB村井佑太朗らを外して帝京大に挑んだ。「前に出てディフェンスできる人を選んだ」と丹羽政彦監督。
　しかし、個々の判断力と強さに優れ、パワフルで、展開の速い帝京大が前半を支配する。HO坂手淳史、WTB磯田泰成、SO中村亮土が次々とトライラインを越え、試合開始から32分間で28−3と大きく差が開いた。

　このまま一方的な展開になるかと思われたが、後半は明大が意地を見せる。指揮官の期待に応えるかのように、紫紺のジャージーを着た男たちは果敢に前に出て活気づき、2トライを奪取。帝京大は終盤、SH流大が判断よく蹴ったボールを快足FB森谷圭介がインゴールで押さえ、悪い流れを一瞬止めたが、ラスト40分間は受けるシーンが多く、課題を残した。

 「前半と後半が逆だったらよかったのに」と語る帝京大の中村亮土キャプテンに笑顔はなかった。岩出雅之監督は、「（後半苦戦したことを）緊張感を保つことにつながると、いいように解釈したい」とコメントした。

　帝京大が目指す山は高い。次は、全国大学選手権大会で5連覇を狙う。