ラグビーリパブリック

クボタ、よく守るも…。我慢と切り替えでパナソニック、今季2勝目。

2013.09.30

■ジャパンラグビートップリーグ 2013-2014 第4節
■2013年9月29日/群馬・足利市総合運動公園陸上競技場
パナソニック 34-16 クボタ

 

 

攻守に体を張り続けて、勝利に貢献したパナソニックNO8ホラニ龍コリニアシ。

(撮影/出村謙知)

 

 

  クボタは今季昇格してここまで1勝2敗も、石倉俊二監督の「自分たちのラグビーをすれば通用する」との見立ては確か。2週間前は神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場で昨季準優勝の東芝に20-22と迫り、この午後も上位争いの常連、パナソニックとタイトな守り合いを演じた。

 

 11点差(16-27)を追い敵陣ゴール前へ進んだ終盤、日本代表のCTB立川理道が接点の脇を抜け出す。ボール供給役のSHがいないと見ての判断だ。しかし、「あれはミス」と本人。振り返ればSHの顔は見えた。孤立して敵に球を渡した。
 LO今野達朗主将も悔やむ。強い相手に対し余裕が持ちづらい。そのためか、「(攻撃を)継続した時、いい判断ができない」と。

 

 攻守交替時の連携が密なパナソニックはここで反逆した。昨季トライ王のWTB山田章仁が自陣から疾走する。
 なかなか向こうの守備が崩れぬ後半、このランナーは球を持てばあえて人垣へ突っ込んでいた。密集を作り、耐えてサポートを待つ。「それが今年の(自分の)キーワード」と、手堅い選択を重ねたのだ。
 そんな時間を経て、一発のランでだめを押した。後半31分、34-16。
 我慢と切り替えの妙が、今季2勝目を呼んだ。

(文/向 風見也)

 

 

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