負傷中のマコウ主将に代わり、オールブラックスをしっかり牽引したNO8リード
(写真は豪州戦より/撮影:Yasu Takahashi, Nichigo Press)
南半球最強国を決めるラグビーチャンピオンシップ2013は、9月14日に第4節の試合が行われ、ニュージーランドのオークランド(イーデンパーク)で火花が散った全勝対決は、ニュージーランド代表が29−15で南アフリカ代表を下した。
世界ランキング1位と2位のヘビー級対決。聖地イーデンパークではめっぽう強いオールブラックス(NZ代表)に対し、王座奪還へハングリーなスプリングボックス(南ア代表)はフィジカルの強さを全面に出して、この地で1937年以来の勝利を狙ったが、ライバルを倒すことはできなかった。
前半3分過ぎ、FWのパワープレーで先制したオールブラックス。その後、司令塔のダン・カーターが相手HOビスマルク・デュプレッシーからハードタックルを受けて、右肩負傷で退場というアクシデントがあったものの、代役SOのボーデン・バリットが2トライ目を演出する。21分、バリットのビッグゲインで敵陣22メートル内に入ったあと、CTBコンラッド・スミスがすり抜けてLOブロディー・レタリックへとつなぎ、インゴールに飛び込んだ。
対するスプリングボックスは31分、ラインアウトからモールで押し込んで点差を縮め、17−10で最初の40分間を終えた。
闘争心むき出しのライバル対決は接戦が予想されたが、後半早々、ハードファイトが信条の南アの2番が自らのコントロールを誤り、墓穴を掘る。前半にカーターを壊していたHOビスマルク・デュプレッシーが、今度は、プロテクトプレーが相手FLリーアム・メッサムの顔面への肘打ちとジャッジされ、イエローカード2枚で退場となった。
1人少なくなった敵を攻めたオールブラックスは、45分にNO8キアラン・リード、67分にFLサム・ケインがゴールラインを越えて、チーム4トライでボーナスポイントを獲得。
ラスト10分間でオールブラックスが2人シンビンを出した間に、スプリングボックスは1トライを返したが、逆転には遠く及ばなかった。
4勝0敗(勝点18)としたニュージーランド代表に対し、南アフリカ代表は3勝1敗(勝点14)と後退。しかし、まだ優勝のゆくえはわからず、10月5日に南アのジョハネスバーグで行われる最終戦で決着がつく。
一方、ともに白星なしで苦しんでいたオーストラリア代表とアルゼンチン代表の対決は、同日にパースで行われ、ホームチームのオーストラリア代表が14−13で辛くも逃げ切った。