ラグビーリパブリック

TL再昇格を狙うサニックス。大物2人の加入で接点とスクラムを強化。

2013.08.25

スーパーラグビー、ハリケーンズなどで活躍。最前列で頼りになるベン・メイ。

 

 

 前年度まで日本最高峰のラグビートップリーグ(TL)でプレーし、今季は下部リーグのトップキュウシュウAからの再昇格を狙うサニックスは、肉弾戦でのファイトに力を注ぐ。ニュージーランド出身で身長193センチ、体重124キロの大型PRベン・メイと南アフリカ代表3キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)のLO/FLジャック・ポトヒエッターが揃って加入。23日、6季連続でTL4強入りのパナソニックとの練習試合にも出場し、チームに力感をもたらした(群馬・パナソニックグラウンド)。

 

 

 かねてから左右に球を散らす攻撃でファンを魅了してきたが、「まずはスクラムとディフェンス」と藤井雄一郎監督。さらなるレベルアップのため、強豪クラブとの力勝負を互角に戦いたいとした。新外国人2人は指揮官に「まだ日本の速さ、低さに戸惑っているらしいところもあるけど、だんだん良くなってくると思う」と評される。グラウンド上に最大2人という外国籍選手の枠を、入部4年目のWTBカーン・ヘスケスらと分け合いそうだ。

 

 

 パナソニック戦は7−41で落とした。「ブレイクダウン(ボール争奪局面)で負けないで、ボールをキープしたかったんだけど…」と首を傾げる指揮官だが、確かな手応えも掴んでいる。春先から夏にかけてのトレーニングマッチでは、接点で互角だったと話す。

 

 

 TLに比べ手応えに欠ける可能性がある下部リーグの戦いでは、チームの士気がどこまで高く保たれるかという懸念もあるだろう。しかし、藤井監督は個々の妥協なく練習に取り組む姿勢を見て「大丈夫。皆、頑張っている」と太鼓判を押す。シーズン中は、TLチームの控え選手らの参画するサテライトリーグにも多くの主力組を出すつもりだ。来年にあるTL昇格決定戦のトップチャレンジに向け、高いレベルでの実戦感覚を保つ。

 

(文・向 風見也)

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