7人制ラグビーが正式競技として採用される2016年リオデジャネイロ夏季オリンピックへ向け、メダル獲得を目指す日本ラグビーフットボール協会は、身体能力などに秀でた女子アスリートを他競技から発掘し、ラグビーへ転向させて育成・強化する「メダルポテンシャルアスリートプログラム」を今年度から実施すると発表した。
日本ラグビー協会は、2013年1月から、独立行政法人日本スポーツ振興センター(以下、JSC)が文部科学省から受託した「メダルポテンシャルアスリート育成システム構築事業(以下、MPA事業)」の再委託事業を実施している。MPA事業は、有能なアスリートをメダルポテンシャルアスリートまで確実に引き上げるシステム(パフォーマンスパスウェイ)を構築するとともに、各強化段階にあるアスリートを次段階へと引き上げるための特別強化・育成を実施する事業。
日本国内の女子ラグビーは、競技人口が男子の3.1%にあたる2,836人(2012年度末時点)と少ないため、2016年に向けて育成・強化のスピードをあげるためには、他競技から幅広く優秀なアスリートを発掘して育成・強化することが不可欠、と日本ラグビー協会は考えている。今年6月に行われたラグビーワールドカップ・セブンズ2013では、キャプテンの中村知春(元バスケットボール選手)や藤崎朱里(元バレーボール選手)ら、他競技から転向したアスリートが7人制ラグビー女子日本代表「サクラセブンズ」の中心選手として活躍した。
日本ラグビー協会は、今年9月14日にJSCが主催する「ナショナルタレント発掘・育成プロジェクト」を活用して、長身でスピードのある女子選手を発掘したい考えだ。