オタゴのジャージーに身を包んだ山田章仁。タスマンとのプレシーズンマッチでアピール
(Photo: Chris Symes/www.photosport.co.nz)
ラグビーのニュージーランド地域代表選手権であるITMカップのオタゴ代表は、4日、ネルソンで同タスマン代表とプレシーズンマッチを行い、日本最高峰トップリーグ(TL)のSH田中史朗、WTB山田章仁(以上パナソニック)が揃って先発した。試合は13−26で敗れたが、WTB山田は「チームはいい準備ができている」と書面で談話を残した。
オタゴ代表には、7月30日の公式発表時点でメンバー入りしたSH田中に加え、WTB山田も追加招集が確定的だ。かねてからチームの活動に関わっていたとされる本人は言葉を濁すが、関係者によれば「オタゴ代表は他のWTBに故障者が出ている」。この日先発した前年度TLのトライ王は、現地でも好アピールを重ねている。ITMカップ出場の可能性は高そうだ。
6月下旬からニュージーランド入りし、約1カ月オタゴユニバーシティでプレーしたWTB山田。チームメイトや対戦相手には前年度のITMカップ出場者、スーパーラグビー(南半球最高峰リーグ)に加盟するハイランダーズの所属選手もいたとあって、「思った以上の経験をさせてもらえた」と確かな手応えを語っている。
昨年ハイランダーズと契約して日本人初のスーパーラグビープレーヤーとなったSH田中とは、過去3シーズン、パナソニック(2010年度のみ三洋電機)の同僚だった。WTB山田は「仮に、ですよ」と念を押しつつ、「(SH田中が)密集サイドを抜けるプレーにリンクしてきた3年がある」と、オタゴ代表での日本人コンビ結成を心待ちにしていた。いまは日ごとの練習、試合に集中する。
(文・向風見也)