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NZチーフスがスーパーラグビー連覇! 豪ブランビーズとの死闘に逆転勝ち

2013.08.03

cruden

チーフス年間最優秀選手のアーロン・クルーデン。

決勝ではプレースキック不調も、ゲームメイクで奮闘した
 (撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)

 

 スーパーラグビー2013の決勝戦が8月3日にハミルトン(ニュージーランド)で行われ、地元サポーターの大声援を受けた昨季王者のチーフスが、27−22でブランビーズ(オーストラリア)を下し、2年連続2度目の優勝を遂げた。サントリーサンゴリアスのFLジョージ・スミスが助っ人となり、9年ぶりの王座奪還を狙ったブランビーズだったが、チーフスの執念が勝った。

 ザ・ファイナル。
 ブランビーズがペナルティゴール(PG)3本成功で序盤の主導権を握ったが、チーフスもSOアーロン・クルーデンのブーツで得点し、追いつく。
 しかし、9−9で迎えた37分、チーフスが自陣10メートルライン付近でパスを乱し、ブランビーズのCTBクリスチャン・リアリイファノがインターセプトして一気にゴールへ駆け抜け、9−16と“チャレンジャー”がリードして前半を折り返した。

 

 後半最初の20分間で、ブランビーズがPGを2本決めたのに対し、チーフスはクルーデンのキックが不調で3点を加えたのみ。12−22で、ラスト20分の戦いに突入する。
 早めに点差を縮めたいチーフスは、59分、62分とゴールラインに迫りながら、相手の堅守に阻まれ得点できない。しかし63分、ゴール前スクラムからFLリーアム・メッサムが持ち出してトライを奪った。
 勢いが出てきた前王者。すると4分後、チーフス今季新人王のCTBバンディー・アキがビッグゲインで敵陣22メートル内左に侵入、中央への素早い展開から、FBロビー・ロビンソンが抜け出して、同点トライを決めた。ゴール成功で、チーフスはこの試合初めてリードを奪う。
 71分、クルーデンがPGを決め、27−22。

 5点差を追うブランビーズは、準決勝(ブルズ戦=26−23)の再現とばかりに、終盤の大逆転勝利を信じて残り時間を攻めたが、最後までチーフスの気迫に満ちた守りを崩すことはできず、ノックオンで試合終了の笛が鳴った。

 昨季終了後にスーパースターのソニービル・ウィリアムズを失い、オールブラックスのCTBリチャード・カフイは肩を壊して今大会前半に離脱。戦力が低下したかに思われたチーフスだったが、LOクレイグ・クラーク、FLメッサムという優れたリーダー2人のもとチームは結束し、ルーキーのCTBアキを筆頭とする若手の成長も大きかった。レギュラーシーズン16試合では458得点(50トライ)と全15チーム中トップの攻撃力を誇り、リーグ戦を12勝4敗の1位で通過。プレーオフでは、WTBレリア・マサンガやSOクルーデンといった経験豊かな選手たちの活躍も光り、歓喜のフィナーレとなった。
 2013年、南半球の最強スーパークラブは、ニュージーランドの北島ワイカト地方を本拠地とする、チーフスだった。

 

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