トップリーグに参戦するハインリッヒ・ブルソー。サントリーFLジョージ・スミスとの対決も楽しみ
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)
ブレイクダウンでの最強仕事師が南アフリカからやってくる。ジャパンラグビートップリーグのNTTドコモレッドハリケーンズは10日、南アフリカ代表(スプリングボックス)として20キャップを持つFLハインリッヒ・ブルソーの今季加入を発表した。同じく元南ア代表のSO/FBリアン・フィルヨーンと、同国サザン・キングスのFLとして今年のスーパーラグビーでプレーしたヴィンピー・ファンデルヴァルトもNTTドコモの新戦力となる。
チーターズの人気選手であるブルソーは現在、スーパーラグビーで活躍中。チーム初のプレーオフ進出に大きく貢献し、7月19日から始まるファイナルシリーズの戦いを終えてから来日する。
2008年末の欧州遠征で南ア代表デビューを果たし、2009年のブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ戦で大ブレイク。機動力を兼ね備えたハードタックラーであり、身長181センチ、体重101キロの小柄な体躯からは想像できないほどのパワーを活かし、ボール争奪局面ではターンオーバーを連発する。2009年に南ア最優秀新人賞に輝いたこの男は、翌年からケガに苦しみ、昨年は膝と肩の故障で1年間を棒に振った。しかし今年3月、ハイランダーズ戦で復活。大型選手を好むハイネケ・メイヤー現南ア代表ヘッドコーチの構想には入っておらず、2011年ワールドカップの準々決勝(オーストラリア代表戦)を最後にスプリングボックスからは遠ざかっているが、今月の誕生日で27歳とまだ若く、代表復帰を目指して日本でも必死のアピールを続けるだろう。
『Super Sport』など南アのメディアによれば、日本シーズン終了後にはチーターズにいったん戻り、来年のスーパーラグビーにも参戦する予定。
フィルヨーン(30歳)はテストマッチ出場の経験はないものの、2009年の欧州遠征で南アフリカ代表入り。力強い走りと知的なパスワークも魅力だが、自陣からでもPGとDGを狙えるキック力は相手チームにとっては脅威となる。
ファンデルヴァルトはかつて、南ア国内強豪ウェスタン・プロヴィンスのU21代表選手だったが、チャンスに恵まれず、イタリア1部リーグでプレーした経験がある。まだ24歳と若く、ハングリーさは上記の南ア代表2人にも負けていない。