ラグビーリパブリック

【プレビュー】対USA「成長を再確認する試合で勝ちたい」(エディーHC)

2013.06.22




また満員の秩父宮が見たい。ジャパンの勝利が見たい。


 


 


「自分のポジションを渡したくない。そういう選手たちの気持ちが強く伝わるようになってきた」
 そう語るエディー・ジョーンズヘッドコーチの表情が自信に満ちていた。 明日(6月23日)パシフィック・ネーションズカップのアメリカ戦を迎える日本代表は、6月22日、秩父宮ラグビー場で前日練習をおこなった。


 



 指揮官は、9日間で3試合を戦うスケジュールにもかかわらずハードに戦えていることについて、「スタッフがいい仕事をしてくれた」と言った。
「(カナダ戦でもベストメンバーで戦ったのは)あの試合はあの試合で勝ちたかった。そして、明日も勝ちたい。選手たちにタフな気持ちが出てきたと思います」
 マレ・サウの例をあげた。
「マレは足首を痛めましたが戦いたいと言って試合に出続けている。まだまだ道のりは長いけれど、チームが変わってきているのは間違いない」


 



 アメリカ戦に向けては、「チームの成長を確認したい」と語った。
「力を入れてきたセットピース、スクラム、ラインアウトで結果を残してほしいですね。そしてアタックの流れをどう作れるか。ウエールズ戦やカナダ戦の後半、いい流れでした。あれを80分やり続けてほしい」
 昨秋の欧州遠征では、スクラムからクリーンボールを出せた確率が17%だった。それがいまは80%に上昇。マルク・ダルマゾコーチは、「選手たちがよく話すようになってきた。技術面も成長している。あとは、出てきた自信を、もっと強いものにしていくこと」と語る。明日の勝敗をわける、大きなポイントになりそうだ。


 



 先発予定だった左WTB福岡堅樹のコンディションが戻らず、藤田慶和が先発で11番を背負うことになった(今村雄太がリザーブ入り)。
「ボールタッチを増やしたい。そして、ボールを持っていないときのプレー、オーバーなどの精度を上げ、100%に近づけたい」
「ボールに対する嗅覚、センスを期待したい」と言う指揮官の思いを理解した目標設定が、気持ちの充実を伝える。


 


 春のシリーズは途中出場ばかりだったものの、ここに来て先発でいい働きをみせるLO伊藤鐘史も、充実の日々を過ごしているひとりだ。


「いま本当に調子がいい。ウエールズ戦で結果を残せたことが、自分にとっても凄く自信になっています。運動量は確実に増えた。低くアタックする姿勢も、自分のスタンダードになりつつある」


 やる気に充ちた顔。個々の充実がチームの上昇を呼ばないわけがない。


 



 満員のスタンドが最高のパフォーマンスを引き出したなら、ウエールズだってやっつけられるチームになった。明日の天気予報は晴れ。フィジー×トンガもある(12:00キックオフ)。ふたたび、秩父宮を満員にしましょうね。


 


Exit mobile version