ラグビーリパブリック

ビールはいないけど、レベルズには堀江がいる! 本日ブルーズ戦

2013.05.11


beale


トラブルが続く天才的フットボーラー、カートリー・ビール
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)


 



 カートリー・ビールのラグビーユニオンでのキャリアに暗雲が漂っている。6月からのブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ戦に向け、オーストラリア代表入りを目指すビールだが、自身のアルコール問題により立場が厳しくなってきた。
 36テストキャップを持つ24歳のユーティリティBKは3月23日、メルボルン・レベルズの一員として遠征した南アフリカで、シャークスに大敗した夜、酒に酔ってチームメイトのガレス・デルヴ主将とWTBクーパー・ヴナを殴り、無期限の活動停止処分と罰金を科された。昨年も、飲酒してホテルのセキュリティスタッフを暴行するなど前科があったビールは、レベルズとオーストラリアラグビー協会(ARU)に禁酒を約束したが、早くも先週土曜日にそれを破ってしまったのだ。



 『デイリー・テレグラフ』紙など地元メディアによれば、ビールは5月4日、メルボルンで行われたラグビーリーグ(13人制)の試合を観戦に行ったあと、バーで飲酒しているところを目撃された。チームのCEOが本人に確認したところ、事実と認めたという。
 南アでの事件から約1カ月間の謹慎後、4月30日にチームのトレーニングに復帰し、5月3日のチーフス戦に途中出場してトライを挙げ、復活をアピールしたビール。本日、11日のブルーズ戦にも先発予定だったが、レベルズは「ARU、レベルズ、そして豪州ラグビー選手協会によって定められ、本人も合意した行動指標をカートリーは破った」として、ブルーズ戦のメンバーから外した。
 今月19日にはライオンズに挑むオーストラリア代表スコッド25名が発表される予定で、ビールはその直前のストーマーズ戦がアピールできる最後のチャンスとなる。



 ブルーズ戦にビールの姿はないが、レベルズにはシャイニングスターの日本代表HO堀江翔太(27歳)がいる。南半球、いや世界最高峰の選手が集うスーパーラグビーでのプレーを夢見ていた堀江は、今季からレベルズに入団し、2月22日のブランビーズ戦で16番を着て歴史的デビューを果たした。その後3試合に出場。リザーブメンバーに名を連ねながら3月下旬のチーターズ戦を最後に出番はなかったが、今回はベテランのジェド・ロビンソンを控えに回し、目標としていた先発ポジションを獲得した。
 意気込む堀江。「いつも応援ありがとうございます! スタートになれたことを光栄に思います。試合を楽しみたいと思います!」とコメントをくれた。相手の指揮官は、日本代表前ヘッドコーチのジョン・カーワン氏であり、かつてのボスの前で日本最高のフッカーが暴れる。



 ニュージーランドのオークランド(イーデンパーク)で行われる「ブルーズ対レベルズ」戦は、日本時間の16時35分キックオフ。ブルーズには、昨年3月に首を大怪我した元オールブラックスのLOアントニー・ボーリッチが14カ月ぶりに先発予定で、注目が集まる。
 5勝4敗(勝点36)で現在7位と、プレーオフを狙える位置にいるブルーズに対し、レベルズは3連敗中で2勝8敗(勝点22)の12位と元気がない。堀江の活躍がチーム浮上のカギを握る。


 

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