韓国代表戦に向けトレーニングをする日本代表のBK藤田慶和
(Photo:ARFU)
アジア五カ国対抗(A5N)の韓国代表戦を4日に控えるラグビー日本代表は、早大2年のWTB藤田慶和が先発出場する。3月12日から約1カ月間、日本協会主催の若手育成プロジェクトである「ジュニア・ジャパン」の一員としてパシフィックラグビーカップ(PRC/オーストラリア、ニュージーランド)に参戦。代表には4月22日から合流し、 同月27日のA5N・香港代表戦は後半28分からの出場でノーサイド直前にトライを決めていた。
昨年5月5日に福岡・レベルファイブスタジアムで行われたA5N・UAE代表戦では、国内テストマッチ最年少出場記録を18歳7カ月27日で更新して6トライを挙げる。しかし、直後の早大の試合で左膝靱帯を断裂。復帰後初の実戦となったPRCでは、南半球最高峰級リーグであるスーパーラグビーに加盟するクラブの下部組織に6戦全敗を喫した。自らもプレーを目指すスーパーラグビーの予備軍的位置付けの相手に力で跳ね返され、「インターナショナルレベルのトレーニングをしていかないと」という気持ちをより強く抱くようになった。
「あのレベルでは接点の部分(身体接触)で通用しなかったというのが、自分の実感としてある。(代表では)色々学ぶことが多いです。いい選手と身体を当てて練習するのがプラスになる。コーチの言ったことを自分のものにしていくというのも、インターナショナルレベル(の環境)に行く近道とも思う。いい環境でさせてもらっているという感謝と、もっとメンバー(代表の主力組)にも食い込んでいきたいという気持ちがあります」
同年代で筑波大2年のWTB福岡堅樹も揃って出場するとあって、今回のWTB藤田の先発入りは多くの注目を集めている。エディー・ジョーンズ ヘッドコーチは「(2人の若手WTBは)トップクラスを経験していない。その分、ナイーブな部分も出てくると思う。でも、スピードがある」と評価。FB五郎丸歩副将は「アタックは心配していません。彼らに早めにボールを渡して、いいチャンスを作ってあげられたら」と話す。
韓国代表戦は、東京・秩父宮ラグビー場で14時キックオフ。
(文・向風見也)