『ニュージーランド・ヘラルド』紙によると、22日に同国の首都ウェリントンで会見を開いたIRB(国際ラグビーボード)のブレット・ゴスパーCEO(最高経営責任者)は、2015年ワールドカップの試合スケジュールについて訊かれ、「全チームが平等の条件になるように、バランスのとれた試合日程を作成する」と答えたという。
これまで、ティア1といわれるニュージーランドやフランス、オーストラリアなどの強豪国は、リカバリー期間を十分に設けられて1週間に1試合のペースでプール戦を行ってきたのに対し、日本やサモア、グルジアなどの中堅国(ティア2)やマイナー国は、わずか5日間で2試合するケースもあり、不公平なアドバンテージが問題となっていた。
2011年ワールドカップでは、カナダが第1戦(対トンガ)のあと中3日でフランス戦に臨み、日本は18日間で全4試合を消化しなければならなかった。死の組と称されたプールDでは、南アフリカやウエールズが楽なスケジュールだったのに対し、サモアは初戦(対ナミビア)の4日後にウエールズと対戦し10−17で惜敗、フィジーとの激闘(第3戦)から5日後には南アに挑んで5−13で敗れ、8強入りを逃した。選手からの反発も多く、正義感あふれるサモア代表のCTBエリオタ・サポル(現コカ・コーラウエスト)はこの問題に関してツイッターでIRBを厳しく批判し、物議をかもしたのは記憶に新しい。
テレビ放送局などは視聴者が観戦しやすい週末に強豪国の試合が組まれることを望むといわれるが、次のワールドカップでは、オールブラックスも平日に試合をすることになるかもしれない。
2015年ワールドカップの試合日程は、今月下旬か来月早々に発表される予定。
2015年ワールドカップ抽選会の様子。日本は出場を決めれば、南ア、サモア、スコットランドなどタフな相手と連戦する
(Photo:IRB)