ラグビーリパブリック

日本、シールド優勝ならず 東京セブンズは14位

2013.03.31


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力走する桑水流裕策。ファンは熱い声援を送り、選手は全力で戦った
(撮影:松本かおり)


 



 世界トップ15の強豪国を中心に繰り広げられるセブンズワールドシリーズにおいて、第7ラウンド「東京セブンズ」のホスト国として参戦が許された日本。目標のベスト8入りはならなかったが、2日間の6試合で2勝を挙げ、16チーム中14位という成績で戦いを終えた。



 大会初日(3月30日)の第1試合で、日本はカナダを下したものの、プール戦1勝2敗でC組最下位。31日はまず、9位以下が確定したチームによるボウルトーナメントの準々決勝に臨み、ウエールズに14-22で敗れた。だが、秩父宮ラグビー場で声援を送るファンに全力プレーで応えたジャパン戦士は、13位以下のチームによるシールドトーナメント準決勝で、ポルトガルから勝利を挙げる。桑水流裕策が激しくぶつかり、大島佐利が飛び込み、坂井克行キャプテンが力走。19-15で激闘を制した。



 そして、シールド決勝に進んだ。相手は前日倒したカナダ。
 先制したのは日本だった。キックオフのボールキープに成功し、試合開始23秒で坂井がゴールへ入った。盛り上がるジャパンサポーター。しかし、コアチームとしてワールドシリーズにフル参戦しているカナダは、簡単に崩れるような相手ではない。今季ワールドシリーズでトライランキング3位につけるショーン・デュークと、17歳でカナダ代表(7人制と15人制)入りした若きスターのテイラー・パリスがトライを重ね、7-17とカナダリードで前半を折り返した。
 後半開始早々、橋野皓介の見事なランで日本は3点差に迫る。しかし、カナダには個々の能力が高い選手が多く、デュークが100メートル近く走り切って自身4トライ目を挙げたときには、完敗を認めるしかなかった。ファイナルスコアは14-27。



 「なかをコンパクトに守ろうと思ってやったが、外を走られてしまった」とシールド決勝を振り返った男子7人制日本代表の瀬川智広ヘッドコーチ。コアチームではない日本がワールドシリーズに参戦できたのは今回の東京セブンズだけであり、「試合経験が少なかったので、6試合の戦い方がうまくいかなかった」と反省を口にした。



 世界の強豪に果敢に挑み、差を痛感しながらも、いくつもの収穫があった日本。6月末には、今年最大のイベントであるワールドカップ・セブンズがモスクワで開催される。時間はまだある。
 瀬川HCはその大舞台へ向けて訊かれると、「今いる選手をベースに、追加招集もして臨みたい」と語った。