世界ランキング7位のフランスと互角の戦いをした日本だが、惜敗
(撮影:松本かおり)
世界最高峰の国際7人制サーキット、セブンズワールドシリーズ(WS)の東京セブンズは、大会1日目が30日、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、日本代表は1勝2敗で、予選プールCの最下位に終わった。
接点を細かく作って前進する。初戦は立ち上がりから、カナダ代表を自らの土俵に引きずり込んだ。前半2分、敵陣22メートルエリア左中間のラックから羽野一志が右へパスアウト。ヘンリー・ジェイミーが守備網をぶち破り、並走するロテ・トゥキリが先制した。再三ランナーを援護した桑水流裕策は、守りでも球の奪い合いに魚雷のごとく突っ込んだ。「そこが私の仕事。(接点の隙間から)ボールが見えたら行こうと思ってるんで」。後半はやや守勢に回るも、14−10で勝利。瀬川智広ヘッドコーチ(HC)は「ゲームの入りがよかった」と喜んだ。
しかし、続く2試合では苦杯をなめた。特に、ニュージーランド代表との2戦目はこだわってきた接点でしばし球を取られ、そのまま失点した。5−41。「(ボール奪取からの)相手のリアクションスピードが速かった」と坂井克行主将が言えば、このゲーム唯一のトライを奪ったヘンリー・ジェイミーは「ちょっとサポートが遅くなった。ニュージーランドは皆、強い。カウンターラック(味方がタックルしてできた接点から球を奪うための援護)も全然、大丈夫。でも、日本人は小さい。タックル(した時点)でエナジーがきつい」と日本語で振り返った。最後のフランス代表戦は、「今日のなかで一番ボールを動かせた」と坂井主将は手応えを掴むも、黒子役の桑水流、大島佐利がシンビン(2分間の一時退場処分)となるなど反則に泣いた。7−24。勝利すれば8強入りの可能性もあった。それが勝負どころでの落球に繋がったのではと、坂井主将は思うのだった。
「最後の仕留めの所で…取り急いだってことです」
指揮官は「ラインブレイクする機会もあった。アジアではそれがトライにつながりましたけど、世界では簡単に取らせてくれない。そこを理解できたのは収穫」と総括する。
「トライするまでサポートし続ける。それを徹底したいと思っています」
31日の大会2日目、予選プールB3位のウエールズ代表とボウルトーナメント準々決勝を行う。
(文・向風見也)