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初キャップの期待かかるパナソニックWTB山田 NZ行きは「わからない」

2013.03.14


yamada


山田章仁
(撮影:BBM)


 



 今春の日本代表に名を連ねたパナソニックのWTB山田章仁は現在、東京・西が丘の国立スポーツ科学センター(JISS)でトレーニングを行う。所用で都内に訪れた11日夜、今後の展望と噂される海外挑戦について話した。



 昨季は日本最高峰のトップリーグで最多トライゲッターとなった山田は、3月初旬からJISSに滞在。新シーズンに向け、身体の総点検をするのが狙いだった。2009年春にメスを入れた肩のリカバリーと股関節や体幹の鍛錬、ジョン・プライヤー(JP)日本代表ストレングス&コンディショニングコーディネーターから渡された走力強化メニューに時間を割く。



「とりあえず、じっくりやりたかった。JPのメニューをやるにも、施設が揃っているからちょうど良かった」



 今回の代表入りは、今年2月27日の公式発表で知った。代表を率いるエディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)とはシーズン中も定期的に連絡を取り合っていたとされるが、「変に(代表入りが確実だと)思って(落選して)傷つくのも嫌だったから、気にせず」。選ばれた41名の多くは4月1日から長野・菅平などで合宿を行い、20日からアジア五カ国対抗2013へ参加。5月下旬以降は、環太平洋諸国や北米大陸諸国の代表と戦うパシフィック・ネーションズカップ、ウエールズ代表との2試合など強豪とのテストマッチ(国同士の真剣勝負)を控える。初キャップ(テストマッチ初出場)獲得への思いも強い山田だが、「そんな気持ちはこらえて」と、自制心を働かせていた。



「ま、春のキャンプに行ったことはあるから。それで(最後までメンバーに)残れるとも限らないし。まずは最初の合宿とかいまのオフ、それをしっかりしようって気持ちですね」



 一部報道では、代表の日程終了後にニュージーランド地方代表選手権であるITMカップに参戦するとの情報がある。所属するパナソニックのBKコーチでオタゴ代表監督のトニー・ブラウンが、山田の挑戦を受け入れたと現地メディアで語っていた。会社からの正式な了承はなされていないとあって、本人は「そうなればいいでしょうね、と言えるぐらいです。まだわからないです」と言葉を濁す。しかし、かねてから海外志向は強い。この件とは別な文脈で、「海外でプロ選手としてやりたいという事実は変わらない」とも語っていた。


(文・向風見也)


 

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