ラグビーリパブリック

セコム加藤 セブンズ代表での健闘をチーム復権に繋げる!

2013.02.23

 3月22〜24日の香港セブンズと3月30〜31日の東京セブンズに向けた2月25日〜3月18日の男子7人制日本代表候補合宿(東京・味の素ナショナルトレーニングセンター)には、来季からトップイーストDiv.1に昇格するセコムの加藤祐太も参加する。国際舞台での活躍を、入部2年目で縮小がなされたクラブの復権に繋げたいと語った。



 仙台工高から東北学院大を経てセコム入りの加藤。会社側の意向でクラブへの支援が縮小されてからは、「試合の次の日に24時間勤務」など仕事と競技生活を過酷な状況下で両立してきた。昨年6月2日、「強化中止になったチームでもがんばれるんだぞってのを見せたかった」と、同代表のトライアウト(東京・東芝グラウンド)に参加する。「あと、自分は宮城県出身なんで。復興支援じゃないですけど、そんな気持ちもあって」。結局、「ムンバイセブンズ」(10月13〜14日・インド)、「ワールドカップ・セブンズ2013」(今年6月・モスクワ)のアジア地区予選を兼ねたシンガポールセブンズ(11月2〜3日)と、2つのアジアシリーズに参戦した。



 身長179センチ、体重86キロ。15人制ではWTBやFBとして体躯で力強い走りを繰り出すが、7人制では幅広いポジションを担う。瀬川智広ヘッドコーチ(HC)には「ラグビーに割く時間が取れない状況で…。私のなかではFWで考えています。腰の強さを活かして、ボールのリサイクリング(接点で球を継続する働き)で力になってくれば」と期待され、「自分のものを全部出せれば、通用する」と意気込む。代表入りを果たしてからは勤務体系がやや緩やかになったと言い、今度の合宿に際しても特別休暇が与えられた。



「セブンズのトライアウトを受けたのは、それを狙って、という思いもあったんです。(自分が結果を出して勤務条件を変えることで、社内における)ラグビー部全体の立ち位置を良くしたい、って」



 瀬川HCによれば、候補合宿に挑む20名は10日を目処に15人程度に絞られ、香港と東京で登録されるのはそのうち12名。指揮官が激しい競争を促すなか、加藤は「這ってでもメンバー入りしたい。自分は他の選手と比べて代表暦とかがないけど、そういうのは関係ないんだってものを見せたいですね」と話した。



(文・向風見也)


 

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