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TL新人王はトヨタPR吉田康 王者のメソッドをベースに世界へ

2013.01.31


yoshida


吉田康平
(撮影:BBM)


 


 


 日本最高峰のトップリーグ(TL)で今季の新人賞に輝いたのは、帝京大を経てトヨタ入りしたPR吉田康平だ。リーグ戦12試合に先発、秋には日本代表の欧州遠征に参加した。



 帝京大では大学選手権3連覇に貢献する。後に4連覇を果たす同校にあっては、強靭な肉体を作り上げた。充実したトレーニング設備、栄養士やチームドクターなど多彩なスタッフからの助言を得て、身長184センチ、体重106キロの体躯で背番号1を死守。新たな環境でも、スクラムの最前列で屹立した。「大学とTLで(レベルの)差はありますけど、積み重ねたものは活きている」と話す。学生時代の身体作りへの取り組む姿勢が、他校出身者と比べて高いと感じた。



 日本協会の若手育成プロジェクトである「ジュニア・ジャパン」のメンバーで、11月には日本代表の欧州遠征に途中から参加した。エディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)には、「欲しい答えをズバっと言ってくれる」という印象を抱く。


 


「自分は下(ジュニア・ジャパン)から呼んでもらったから、何かが足りないはずだと思っているんですよ。そこで、これからどうしたらいいかを聞いたんです。(答えは)サイズが海外とも全然、違うということ。あとは、スクラムですね」



 もともと長所としてきたフィジカル面を課題とされるも、「ジャパンは世界と戦うので」やむなしと捉えた。食事のメニューを再構築したり、代表チームから課されたウェイトトレーニングメニューで身体の芯を鍛えたり。世界基準で戦うべく、より主体的な身体作りにいそしむ。



「(食事面では)大学では与えてもらった部分も多かったけど、社会人として、摂取するものも自分で選ぶ」


 
 26日、TL5位として臨んだワイルドカードトーナメントで同8位のNECを41−23と圧倒(大阪・近鉄花園ラグビー場)。シーズンを締めくくる、日本選手権への出場を決めた。2月2日の1回戦では、同4位の神戸製鋼と対決する。



(文・向風見也)

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