山村亮
(撮影:BBM)
シーズンを締めくくる日本選手権が2月2日、開幕。日本最高峰のトップリーグ(TL)中位勢によるワイルドカードトーナメント(WC)を勝ち抜いたヤマハは、同日、大阪・近鉄花園ラグビー場でパナソニックと1回戦を戦う。
TL6位のヤマハは、1月26日のWC2回戦で同7位の近鉄を70−12と圧倒(花園)。PR山村亮は「ヤマハスタイルのラグビーをやろう、と。(具体的には)スクラム、セットプレー」とその背景を説明する。特にスクラムでは、前年度からチームで意識してきた「8人全体で組む意識」を徹底。一般論では、両脇に入るFLは次の接点へ素早く到達したいとの思いから、スクラムへの意識が半減しがちだ。「でも、ヤマハは(FLも)まずスクラム。そこの意識が違う」とPR山村。結果、近鉄戦では、両者が組み合った後の追い討ちをかけるような押し込みを繰り返した。
身長185センチ、体重115キロの山村は、関東学院大主将として2003年度の大学日本一に貢献。日本代表としては03年、07年と2大会連続でワールドカップのメンバー入りを果たした。ヤマハでは昨季就任した長谷川慎FWコーチの影響で、さらにスクラムワークの質を高める。「長谷川慎さんはスクラム知識が豊富な方で、僕自身も勉強になっている。スクラムの面白さに改めてはまっている。最近は、試合をやっていても楽しいです」。31歳で迎えた今季は、TL100試合出場も達成した。
「今年は体調もいいですし、プレー的にも成長している実感があります。チームとしても、個人としても、スクラムに対して手応えがある。PRなんで、スクラムがいいと余裕が出てきて、他のプレーもよくなる」
パナソニック戦に向けても、「まずはスクラムで勝つ。プライドを持ってやっていきたい」と語る。「現役である以上は…」と、07年以来の代表復帰も目指す。
(文・向風見也)