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TLトライ王のパナソニックWTB山田 「言葉がでなかったらそれはそれ」

2013.01.30


yamada


山田章仁


(撮影:BBM)


 


 


 パナソニックのWTB山田章仁は今季、初めて日本最高峰のトップリーグ(TL)で最多トライゲッターとなった。開幕前からアメフト挑戦で話題を集め、本職では開幕からゴールエリアに20度、飛び込み、シーズン最多記録を更新した。



 慶大時代から話題を集め、ホンダを経て2010年度に三洋電機(後のパナソニック)とプロ契約した。移籍1年目、TL上位4強によるプレーオフ(PO)でMVPを獲得。今年度はトライを重ねるにつれ、新記録達成への重圧を感じた。



「(プレッシャーの理由は)皆さんの期待に応えたいという思い、ですかね。1人でも100人でも、応援してくれる人の期待には応えたい。ちっちゃい時からそう思ってましたかね。期待って、応えるものだと思うから。『期待』には『応える』がセットで付いてくる、というか」



 28日、都内での表彰式では壇上で「私というより、パナソニックの選手が賞を取れたのが嬉しく思います」とスピーチ。話す内容が固まったのは、式典開始から自分の出番が訪れるまでの間だった。閉幕後、本人は「(談話を事前に)考えようとすると、よくも悪くも作っちゃうじゃないですか」と振り返った。その時の状況や気分により、同じ質問に違った答えを出すこともあるという。



「そこ(壇上)でいいコメントが言えたらそれでいいし、言葉がでなかったらそれはそれ。(かつての取材で語った内容などは)全然、覚えてないですよ。というか、教えて欲しいです。僕がホンダにいた頃に話したこととか」



 TL3位で迎えた今季のPOでは、20日の準決勝で同2位の東芝に8−20と敗れた(東京・秩父宮ラグビー場)。2月2日にはシーズンを締めくくる日本選手権の1回戦に挑む。大阪・近鉄花園ラグビー場でぶつかる同6位のヤマハは、1月26日のワイルドカードトーナメントで同7位の近鉄を70−12と圧倒(花園)。パナソニックのCTB霜村誠一主将も「僕的にはやりづらい相手。楽ではない」と警戒する。しかし、WTB山田は「ここまで来たら、(相手は)どこも強いでしょ」。泰然自若としている。



(文・向風見也)


 

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