ラグビーリパブリック

FLスミスは徹底マークにも不変のサントリー 攻撃貫き2連覇目指す

2013.01.24


suntory


今季無敗で3度目のTL栄冠獲得狙うサントリー。FLジョージ・スミスが鍵を握る
(撮影:BBM)


 



 日本最高峰ラグビートップリーグ(TL)の昨季王者で今季ここまで無敗のサントリーは27日、東京・秩父宮ラグビー場でプレーオフ(PO)の決勝戦に臨む。3季ぶりの決勝進出となるリーグ戦2位の東芝を前に、どう強みを発揮するか。



 19日のPO準決勝(秩父宮)は、持ち前のスタイルを貫き神戸製鋼を38−19と下した。接点の周りに素早くアタックシェイプ(所定の立ち位置に選手が並ぶ独自の型)を作り、1本のパスに複数のランナーが駆け込んだ。



 決勝で対戦する東芝は、球の出どころとなる接点へ激しくぶつかるチームである。それに対し、前年度の優勝に貢献したFLジョージ・スミスは「サントリーはアタックが強み。そこを完璧にやり切るのがポイント。ブレイクダウン(ボール争奪局面)のプレーの精度を含めて」。元オーストラリア代表でテストマッチ(国同士の真剣勝負)110試合に出場。攻守で効果的な働きをするとあって、当日は徹底マークが予想される。しかし本人は、「マークされたからといってプレーを変えたら、自分にもチームにも良くない」と語る。



「ファイナルは特別な試合。セミファイナルも、レギュラーシーズンも、終わっている。最後の80分間を全力でプレーするというマインドセットが大事になる」



 日本代表で76キャップ(テストマッチ出場数)のWTB小野澤宏時も「(東芝には)コンタクトシチュエーションで負けちゃいけない。(接点から)できるだけ少人数でボールを出す必要がある」と言いながら、「それをやりきるために、全部(のプレー)がある」。接点で負けないためには確実なシェイプの形成を必要とするなど、地続きに連なるすべての局面でプレーの質を保ちたいとする。現日本代表ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ前監督が作り上げた「アグレッシブ・アタッキング」という文化を、PO2連覇に繋げられるか。決勝戦は14時、キックオフとなる。


 


(文・向風見也)

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