日川との激闘を制したBシードの深谷(青)
(撮影:松本かおり)
全国高校大会は30日、大阪・近鉄花園ラグビー場で大会3日目が行われ、全国16強が出揃った。1月1日の3回戦では、各カテゴリーの代表に呼ばれた注目選手同士の対決が組まれる。
それぞれBシードの深谷(埼玉)と伏見工(京都)が、豪雨の第3グラウンドで初戦を迎えた。
11時30分開始の一戦で、深谷は球の繋ぎでミスを連発も、日川(山梨)に14−10で勝った。後半15分に3点リードを許してから、7月に日本代表候補入りしたSO山沢拓也が果敢な仕掛けを繰り出す。26分には、連続攻撃から山沢のラストパスを受けたCTB三笠琳央が決勝トライを決める。最後はチーム一丸で、防戦一方の展開をしのいだ。
大会屈指の司令塔のプレーを、横田典之監督は「ちょっと、ナーバスになっていたかな」。山沢がランを繰り出した終盤は、悪コンディションを踏まえてキックによる陣地獲得に注力すべきだったとする。本人も「ちょっとあせってしまった」と反省。「ミスばかりでした。(次戦は)ミスをしないようにしたい」と会場を後にした。
続く12時45分からは、伏見工が荒尾(熊本)と戦い34−0で完封勝利。前半で4トライを挙げる展開にあって、6月に20歳以下日本代表としてジュニアワールドトロフィー(アメリカ・ソルトレークシティ)へ参加のFB松田力也主将は、後半7分に退いた。
「前半は緊張があったと思いますけど、しっかり相手をシャットアウトできたことはよかった。」と松田。「雨だったのでエリア取りを意識したんですけど、しっかりFWを前(敵陣)に出してあげられたと思います」。高校日本代表などでともにプレーした山沢との対決を控えるが、「(相手のことは)変に意識はせず、チームが勝つことを優先したい。自分の全力を出せば大丈夫かなって思います」と自信をのぞかせた。
大会屈指の注目カードは10時30分、花園の第1グラウンドでキックオフ。
(文・向風見也)
<第92回 全国高校ラグビー大会 3回戦組み合わせ>
・10:30 東福岡(福岡) vs. 尾道(広島)
・10:30 伏見工(京都) vs. 深谷(埼玉)
・11:50 大阪朝鮮(大阪第2) vs. 茗溪学園(茨城)
・11:50 報徳学園(兵庫) vs. 國學院久我山(東京第1)
・13:10 石見智翠館(島根) vs. 流経大柏(千葉)
・13:10 御所実(奈良) vs. 桐蔭学園(神奈川)
・14:30 常翔学園(大阪第1) vs. 佐賀工(佐賀)
・14:30 西陵(愛知) vs. 秋田工(秋田)