今季の関東大学対抗戦Aでは明治大、筑波大とともに同時優勝した帝京大は来年1月2日、3連覇中である大学選手権の準決勝に挑む(東京・国立競技場で12時15分キックオフ)。先発が予想されるCTB荒井基植は、今季から先発に定着した4年生だ。
身長172センチ、体重82キロと大学レベルにあっては小柄も、選手層の厚いチームで存在感を示す。今季は鋭いタックル、相手を引き付けながらの正確なパスで勝利に貢献してきた。味方のキックの弾道を追うチェイスでも、「内、外(に立つ味方)と連携して、(キックをキャッチする)相手がどう攻めてくるかを考えながら追っています」。高校時代は福岡の小倉高でプレー。全国大会の経験は得られず、代表暦もなかった。
「身体も小さいですし、高校時代は『上のレベルでは通用しないかな』と思ったこともあったんです。でも、(岩出雅之)監督からの声もあって、挑戦しようと思いました」
それから4年。賢さとひたむきさで、攻守のつなぎ役を担う。準決勝では、対抗戦で4位だった早稲田大と激突する。
(文・向風見也)