全国大学選手権大会セカンドステージの第1節7試合が9日、大阪・長居スタジアムなどで行われ、帝京大、筑波大、明治大、早稲田大、慶應義塾大、流通経済大、立命館大が勝利を収めた。
関西チャンピオンの天理は、関東大学対抗戦A4位の早稲田に14−46で完敗した。
ペナルティゴールで先制した早稲田は前半21分、22メートル内での密集からSH西橋勇人が抜けて追加点。27分にはラインアウト後のモールドライブから、FL金正奎がゴールラインを越えた。早稲田の勢いは止まらず、その2分後、相手がボールをこぼすや一気にカウンターアタック。スピードあるWTB中?隆彰が自陣10メートルから走り切った。そして37分には、継続ラグビーで敵陣深くに入り、最後はFL金が天理の緩くなった防御網を突破し、4トライ目でボーナスポイントを獲得。
天理は前半終了間際にWTB宮前勇規がトライを奪い意地を見せたが、後半もFW・BKが一体となった早稲田が主導権を握り、差を縮めることはできなかった。
早稲田、天理とともにプールBに入っている流通経済大(関東大学リーグ戦1部2位)は、大阪体育大(関西大学Aリーグ5位)に57−0と大勝している。
史上初の大学選手権4連覇に挑む帝京大は、拓殖大(関東大学リーグ戦1部3位)から11トライを奪って65−3と圧勝した。同じプールDのもう1試合では、ファーストステージから勝ち上がってきた福岡工業大が立命館大(関西大学Aリーグ2位)に挑んだが、12−43で敗れた。
関東大学対抗戦Aで初優勝した筑波大(帝京大、明治大と3校同率優勝)は、関東大学リーグ戦1部4位の法政大から9トライを挙げて61−3と快勝。同じプールAに入った慶應義塾大(対抗戦5位)は、関西学院大(関西大学Aリーグ3位)とのシーソーゲームを29−17で制している。12−12で迎えた後半9分、WTB畑中啓吾のトライで関西学院が初めてリードを奪ったが、慶應は14分、CTB高田英がゴールラインを越え、コンバージョンも決まって逆転する。粘り強かった慶應は26分、敵陣でのブレイクダウンでターンオーバーすると、すばやく左へ展開し、FB浦野龍基が40メートル以上を走り切った。そして32分には、途中出場のWTB新甫拓がトライを決めて勝負あり。
関東大学対抗戦勢はこの日好調で、プールCの明治大は40−3で日本大(関東大学リーグ戦1部5位)を下した。明治は計6トライを奪い、4トライ以上で与えられるボーナスポイントも上乗せし、勝点は「8」に。セカンドステージでは、各所属リーグでの最終順位がポイント化されるため、関東大学対抗戦を制しながら、同率で並んだ筑波、帝京との得失点差により対抗戦3位枠に位置づけられた明治は、C組最大のライバルとなるであろう関東大学リーグ戦チャンピオンの東海大(近畿大に34−5で勝利)を勝点2差で追う形となっている。