早大バックラインのキーマンとなるWTB中鶴隆彰
(写真:早稲田スポーツ新聞会)
公式戦である関東大学対抗戦と全国大学選手での対戦を合わせて100回目を迎える今回の早明戦。関東大学対抗戦で早大はすでに2敗を喫し、優勝への望みは絶たれている。明大も帝京大に敗れ、地力優勝の可能性は消滅。もし前日の帝京大×筑波大で帝京大が勝利すると、同じく念願の優勝はお預けとなる。優勝決定戦とはいかないものの、永遠のライバル同士の伝統の一戦には変わらない。大学日本一になるための布石となる試合を期待したい。
先の早慶戦はWTB中鶴隆彰(スポ4=福岡・西南学院)の2年連続のハットトリック、好調のフランカー金正奎(教3=大阪・常翔啓光学園)のトライで快勝した早大。筑波大、帝京大戦で露呈したディフェンスの集中力のなさを改善した。その2試合では終盤までリードするも、最後の猛攻に耐え切れず逆転を許す。しかし慶大戦では後半序盤にリードすると、最後まで集中力を保ち勝利したのは大きな収穫だ。しかし、現在の早大はケガ人が続出し台所事情が厳しい。中核を担っていったNO8佐藤穣司(スポ1=山梨・日川)、CTB布巻峻介(スポ2=東福岡)、FB黒澤健(スポ4=東京・国学院久我山)の早明戦欠場は濃厚。プロップ上田竜太郎主将(スポ4=東福岡)、SO小倉順平(スポ2=神奈川・桐蔭学園)もケガ明けと万全の状態とは言えない。代わりに入った選手がいかに活躍できるか、チーム力が試される。
現4年生が1年生の時に行われた新人早明戦では0−96で歴史的大敗を喫している早大。4年生として迎えるリベンジの舞台。あのときの雪辱を果たすことはできるか。今年も強力なFW陣を擁する明大。早大FW陣がいかにセットプレーやブレイクダウンで踏ん張れるかが勝負のカギを握る。
(文・早稲田スポーツ新聞会 中川隆盛)