体を張ってチームを牽引する上田竜太郎
(写真:早稲田スポーツ新聞会)
今季早大の主将に就任したのはプロップ上田竜太郎(スポ4=東福岡)。「思いもよらなかった」。4年ぶりの大学日本一を託された上田主将だが、各カテゴリーの代表に選出経験はあるものの、これまのラグビー人生で主将を務めた経験は一度もなかった。「声や言葉ではなく、プレーで引っ張る」と意気込んだ上田主将。最前線で体を張り続けチームを鼓舞し、安心感を与えている。上田主将の強みはなんと言っても、スクラムの強さだ。抜群のヒットスピードで相手の息の根を止め、一気にめくりあげる。ことし重点的に強化したスクラムの担い手として、早大FW陣をまとめあげている。
春を全勝で締めくくった早大だが、夏季オープン戦では帝京大戦で歴史的大敗を喫し、やや調子を落とした。対抗戦に入って、格下相手には難なく白星を重ねたが、昨年同様に筑波大、帝京大に敗れてしまった。それでも、パワーアップしたFW陣はブレイクダウンとセットプレーで互角に渡り合い、成長が伺えた。その中心となっているのは紛れもなく、上田主将だ。優勝の可能性が消えた早大は、今後伝統の一戦を戦い、全国大学選手権に備える。チームの課題として度々「ミスとペナルティ」と口にしてきた上田主将。早慶戦では課題を克服し、勝利を収めたい。
(文・早稲田スポーツ新聞会 中川隆盛)