男子7人制日本代表 瀬川智広ヘッドコーチ
(撮影:向 風見也)
男子7人制日本代表は11月2、3日、アジアセブンズシリーズ第4戦であるシンガポールセブンズに参戦。来年開催されるワールドカップ・セブンズ(W杯)の アジア地区予選も兼ねた同大会に向け、チームは10月22〜29日、関東近郊で直前合宿を張る。瀬川智広ヘッドコーチ(HC)は「優勝する」と宣言した。
4月の就任以来、「ブレイクダウン(ボール争奪局面)をたくさん作りながら、スペースにボールを運ぶ」スタイルを目指す瀬川HC。合宿5日目の26日も、ボール争奪局面での身体の使い方を確認していた。練習の合間の円陣では、坂井克行主将(豊田自動織機)が「ボールキャリア(保持者)は王様だからとにかく仕掛ける。あとは2人目(サポートプレーヤー)の寄り。ディフェンスではしんどい時こそコミュニケーション」と声をかける。チームに簡潔なキーワードを浸透させる指揮官は、「ボールゲームのなかで、ボールキャリアは全ての判断ができる選手。スペースがあればそこに走りこんで欲しい」と声を揃える。タックルのない実戦形式の練習では、グラウンドの外側に立つボール保持者が再三、内側の大きなスペースに仕掛けていた。
今月13〜14日にインドであったムンバイセブンズでは大会2日目、香港との決勝戦を7−28で落とした。5戦を207得点12失点と、準決勝までは快勝続きだった。瀬川HCは、「最後だけ、香港とブレイクダウンをたくさん作るような試合になった。その時、思ったようにボールを動かせなかった。それまでは走り合いになってしまっていて、やりたいリズムの試合ができなかった」と振り返る。4年に1度のW杯出場をかけた予選は、香港にリベンジするチャンスでもある。
「当然勝たなきゃいけません。特にこの間は香港に負けていますので、今度は勝って、1位になってW杯出場権を取りたい」。そんな瀬川HC率いるチームは、30日に現地入りする。
(文・向 風見也)