田中史朗
(撮影:BBM)
ニュージーランドのプケコヘで10月26日、国内選手権「ITMカップ」のチャンピオンシップ(2部)決勝戦が行われ、パナソニックワイルドナイツのSH田中史朗とHO堀江翔太、LOジャスティン・アイブスが所属するオタゴは、16−41でカウンティーズ・マヌカウに敗れ、優勝杯を掲げることはできなかった。
田中は先発出場。序盤に先制トライを許したオタゴだが、前半21分、今季限りでNZラグビー協会との契約が切れるため日本行きが噂されているオールブラックスのFLアダム・トムソンが、モールドライブ後にインゴールへ飛び込んで同点につなげた。数分後にペナルティゴール成功で、一度はオタゴがリードする。
しかし28分、速いテンポで敵陣深くに攻め込んだカウンティーズが、甘くなった相手の守備網を突いて逆転。
13−20で始まった後半、16番を着た堀江もディフェンスで奮闘したが、地元サポーターの声援を受けたカウンティーズの勢いは止まらず、さらに3トライを追加して決着がついた。
元オールブラックス主将のタナ・ウマンガがヘッドコーチを務め、7人制ラグビー界の世界的英雄であるDJ・フォーブスがキャプテンとして牽引したカウンティーズ・マヌカウは、今季不振だったホークスベイと入れ替わり、来季はプレミアシップ(1部)へ昇格する。ジョナ・ロムーやジョエリ・ヴィンディリ、マーシュ兄弟(グレン&トニー)などがいた頃の黄金時代復活へ、ファンの期待は大きい。
田中、堀江、アイブスにとっては悔しいファイナルとなったが、全力プレーで、来年2月に開幕する「2013 スーパーラグビー」への夢をつないだ。特に、今季ITMカップ全12試合で先発出場したSH田中に対する地元メディアの評価は高く、南半球最高峰舞台でも輝くかもしれない。
スーパーラグビーのNZ勢5チームは、来週水曜日にプロテクト選手28名を発表する予定。