ラグビーリパブリック

豪州が世界3強の意地 アルゼンチン 歴史的勝利ならず

2012.10.07


RR


この試合で代表ジャージーを脱いだアルゼンチンの英雄、PRロドリゴ・ロンセロ
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)


 


 


 アルゼンチンのサンタフェ州ロサリオで10月6日、ラグビーチャンピオンシップの最終戦が行われ、オーストラリア代表が25−19でアルゼンチン代表との接戦を制した。今年から初めて南半球国別対抗戦シリーズに参加し、世界3強に果敢に挑んだ南米の雄、“ロス・プーマス”だったが、歴史的勝利には届かなかった。アルゼンチン代表は第2節で南アフリカ代表と引き分けており、0勝1分5敗(勝点4)で2012年大会を終了。昨年の南半球王者だった豪州ワラビーズは、主力選手の相次ぐ故障離脱で苦しい戦いを強いられ、3勝3敗(勝点12)で全日程を終えた。



 前半は両チームとも反則とハンドリングエラーが多く、ペナルティゴール(PG)で得点を重ねた。15−9とオーストラリアがリードして折り返す。
 後半の62分、アルゼンチンがPGで先にスコアボードを動かしたが、その2分後、オーストラリアは敵陣22メートル左でのスクラムからサインプレーが決まり、WTBディグビー・イオアネが中央突破、この試合の初トライを挙げた。その後、ワラビーズはさらにPGを1本追加し、25−12と差を広げる。


 だが試合は最後までもつれた。74分、途中出場のオーストラリア代表SHブレット・シーハンが反則でイエローカードとなり、数的有利となったアルゼンチンは息を吹き返す。ゴール前で猛攻を仕掛け、WTBフアン・ホセ・イモフが仲間のプッシュを受けてインゴールにグラウンディング。ゴールも決まり、6点差と迫ったプーマスだったが、しかし、劇的ドラマは生まれなかった。



 ロビー・ディーンズHCの解任騒動へ発展するのを防いだオーストラリア代表はこのあと、10月20日にニュージーランド代表と今季3度目の勝負をし(ブレディスローカップ)、11月からの欧州遠征では、フランス(同10日)、イングランド(17日)、イタリア(24日)、ウエールズ(12月1日)と対戦する。
 一方のアルゼンチン代表は、ウエールズ(11月10日)、フランス(同17日)、アイルランド(同24日)とテストマッチを行う予定で、南半球で揉まれた経験を欧州強豪相手にぶつける。


 

Exit mobile version