ラグビーリパブリック

過去2年ケガに泣いた元南ア代表ジュアン・スミス 仏バイヨンヌ移籍の噂

2012.09.29


juan smith


(ジュアン・スミス)


 



 馬力ある走りに、疲れを知らない猛タックルの連続、ラインアウトジャンパーとしての能力も高く、南アフリカラグビー史に残る活躍をしてきたバックローのジュアン・スミスが、生まれ育って選手生活の大半を過ごしてきたブルームフォンテーンを離れ、フランスへ旅立つかもしれない。
 現地新聞『フォルクスブラッド』が26日、フランス1部リーグ(トップ14)に属するアヴィロン・バイヨネが、31歳のスミス獲得に動いていると報じた。
 2011年2月末のスーパーラグビー(ブルズ戦)でアキレス腱を断裂し、ワールドカップNZ大会への参加を自ら辞退したスミスは、4度の手術を経ても今年のスーパーラグビー出場は叶わなかった。つまり、過去2シーズンはほとんどプレーできていないことになるが、2007年ワールドカップで優勝を遂げたあと、当時の南ア代表ヘッドコーチだったジェイク・ホワイト氏に「彼以上のブラインドサイドFLはいない」と評されたほどの天才であり、復活を期待する声は多い。
 『フォルクスブラッド』紙のインタビューでスミスは、「完全にフィットネスを取り戻し、プレー再開できる状態になった」ことを認めているが、所属するチーターズは若い選手を中心に南ア国内選手権(カリーカップ)でプレーオフを争っている最中であり、大会も終盤に差し掛かっていることから、自分自身にもプレッシャーをかけたくないとの理由で、戦列復帰を急ぐつもりはないという。
 長年、チーターズのキャプテンを務めたブルームフォンテーンの大スターだが、チームは今季カリーカップの主将を23歳のCTBロバート・エバーソンに任せるなど、若返りを進めている。かつて、国内ライバルチームが触手を伸ばしても移籍を断り続けたスミスだが、南ア代表ではワールドカップ優勝という目標を達成しており、海外挑戦を選択する可能性は十分にある。


 

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