2015年W杯も視野に。オールブラックスの偉大なるリーダーはあえて休養を選択
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)
2011年に地元ニュージーランドで開催されたラグビーワールドカップで、母国に24年ぶりの栄冠をもたらしたオールブラックスのリッチー・マコウ主将が、リフレッシュのため、6カ月間の休養をとることが明らかになった。23日、マコウが所属するクルセーダーズのトッド・ブラッカダーHC(ヘッドコーチ)が現地新聞『サンデー・スター・タイムズ』紙のインタビューで公にし、ニュージーランド・ラグビー協会も認めた。
IRB(国際ラグビーボード)の表彰式で3度も年間最優秀選手に輝いた、現在31歳の世界
昨年5月に、ニュージーランド協会ならびにクルセーダーズ(カンタベリー)と2015年末まで長期契約を結んだ際、“燃え尽き”を避けるためにサバティカル(長期有給休暇)をとれる条項も含んでいた。世界中の多くのクラブが大金を用意して、超一流選手であるオールブラックスの獲得を狙っており、ニュージーランド協会が一部の選ばれし者にサバティカルの権利を与えるのは、彼らを国内に留めておくための苦肉の策である。以前、SOダン・カーターがフランス(ペルピニャン)へ、CTBマア・ノヌーが日本(リコー)へ渡り、短期間限定でプレーしたように、海外で違う文化とラグビーを体験するという選択肢もあったが、マコウは海外クラブでプレーすることは考えておらず、肉体を回復させるための時間に充てる予定。
一切の妥協をせず、恐れを知らないタックルとアタックを繰り返す偉大なるキャプテンは、昨年は右足の故障に苦しみながらも奮闘した。ニュージーランドのトップ選手たちは、1年間にタフな試合を30試合以上もこなすため、オフシーズンは2カ月もないのが現状だ。そのため、このリフレッシュ休暇は、できるだけ長くオールブラックスでプレーしたいと願うマコウに、健康的な心身と活力を与えるはずであり、NZ代表のスティーヴ・ハンセンHCも理解を示している。結果、長く、ハイレベルのパフォーマンスを続けることができれば、3年後、34歳になっているマコウが、史上初めてワールドカップ連覇達成のキャプテンになるかもしれない。
現在、マコウとオールブラックスは南米におり、今週土曜29日にアルゼンチン代表と対戦する。