(ベン・フランクス)
南半球スーパーラグビー屈指の強豪チームであるクルセーダーズの、フロントローの中心選手であったPRベン・フランクス(28歳)が、3年契約でハリケーンズへ移籍することが明らかになった。国内選手権のITMカップでは、カンタベリーからホークスベイへ移る。22日、ニュージーランド・ラグビー協会公式サイトほか、地元メディアも一斉に伝えた。
2011年ワールドカップの優勝メンバーであり、現在もオールブラックスとして南半球4カ国対抗戦・ラグビーチャンピオンシップに参戦しているベン・フランクスは、弟のオーウェンや、同じくNZ代表のワイアット・クロケットらとともにクルセイダーズの力強い第一列を形成してきたが、より多くの出場機会を求め、移籍希望をチームに伝えていた。
両サイドで堅牢なスクラムが組めるベン・フランクスをめぐっては、ハイランダーズ(オタゴ)も獲得を狙っていたが、オールブラックス史に残るルースヘッドPRのスペシャリスト、トニー・ウッドコクをブルーズから引き抜いたばかりのハイランダーズは、ベン・フランクスにタイトヘッドPRとしての役割を求めたため、交渉がまとまらなかったと思われる。右PRは、弟のオーウェンとポジションが被り、今年9月に代表デビューを果たしたばかりのチャーリー・ファウムイナ(ブルーズ)や、24歳のベン・アフェアキ、21歳のベン・タメイフナ(ともにチーフス)など成長著しい若手が多く、オールブラックスとしての今後のキャリアを考えた場合、左PRとしての評価が高いベン・フランクスが、ハイランダーズではなくハリケーンズを選んだのは賢い選択、という見方が強い。