財団法人日本ラグビーフットボール協会は9月20日、今週土曜日から中国・上海で行われる「HSBC アジア・セブンズシリーズ」の第2戦、上海セブンズに出場予定だった男子7人制日本代表の派遣中止を決定したと発表した。
現在の中国国内の情勢を鑑み、日本ラグビー協会では外務省などを通じて現地の情報を収集するとともに、シリーズの主催者であるアジアラグビーフットボール協会(ARFU)などと協議を続けてきた。その結果、現地での選手、スタッフの安全確保が絶対ではなく、ARFUも日本の不参加の方針を尊重する意向を示したことから、選手、スタッフの安全を最優先して当大会の不参加を決定した。
日本ラグビー協会の矢部達三専務理事は、「予定していた渡航の直前まで各方面と連絡を取り、協議を続けてきましたが、最終的に選手、スタッフの安全が絶対に確保されるという確信を得られませんでしたので、安全面を最優先に考えて派遣中止を決定いたしました。上海セブンズには昨年も出場し、代表チームは今回も参加を楽しみにしていただけに、こうした状況で不参加を決めざるを得なかったことは誠に残念です」とコメント。7人制日本代表の太田治チームディレクターも不参加に理解を示した。
男子7人制代表を率いる瀬川智広ヘッドコーチは、「上海セブンズで優勝するためにチーム一丸となって練習に取り組んできただけに、今回の不参加決定は大変残念に思います。しかしながら、選手の安全面を第一に考え、今回の判断を受け入れるしかありません。今後は気持ちを切り替えて、ワールドカップセブンズ・アジア地区予選の突破、アジア・セブンズシリーズ総合優勝、そしてセブンズ・ワールドシリーズのコアチーム入りを目指してトレーニングを続けていきたいと思います」と、10月13日からのアジアシリーズ第3戦・ムンバイセブンズ(インド)、そして11月2日から始まるワールドカップセブンズ・アジア地区予選(シンガポールセブンズ)に集中する。