ラグビーリパブリック

キヤノン×東芝 「挑戦者」の「勝ちに行く」交替

2012.09.08


canon 2


攻めるキヤノン。優勝候補の一角である東芝を慌てさせた
(撮影:BBM)


 


 


 今季初昇格ながら開幕2連勝を狙うキヤノンの面々が、次々と密集に突っ込む。序盤、その波に飲まれた昨季4強の東芝は、球を持つ味方への援護を速めて対応。前半35分、LO大野均が敵陣ゴール前の接点で球を拾い、その真上を飛び越す。続けて複数人が束になり、FLスティーブン・ベイツをトライラインの向こう側に押し込む。本来ぶつかり合いの制圧を旨とする強豪クラブが、得意の形でスコアを21−7とした。
 勝負あったか。否。東芝がミスで流れを掴みきれぬまま迎えた後半19分、キヤノンはNO8トマシ・ソンゲタが交代出場する。一度に2人までの外国籍選手枠の1つを司令塔に割くチーム方針からこの日は控えも、21−12と僅差リードだった相手NO8豊田真人に「嫌な時に入ってきた」と思わせた。早速、向こう側のFLマイケル・リーチへの斧のタックルでボールを強奪。追う側は攻めに転じ、22分、CTB三友良平のペナルティゴールで21−15とした。
 2012年9月7日。東京は秩父宮ラグビー場でのトップリーグ第2節。辛勝した側のリーチは、健闘が称えられる新興チームを「勝ちに来ていました」と見るしかなかった。


(文・向 風見也)


 

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