日本最高峰のトップリーグ(TL)で現体制となった2006年度以降4度の4強入りも、昨季は10位と低迷したトヨタ自動車。元日本代表SOでOBの廣瀬佳司新監督のもと、お家芸である力強いラグビースタイルの復活を目指す。
「フィジカルラグビーで、ひたむきに前に出るトヨタのDNAを発揮していきたい」と新指揮官は語る。チームに複数いる巨漢ランナーを活かすべく、攻撃のシェイプ(型)を構築してきた。17日、群馬・太田のパナソニックグラウンドで、昨季TL2位のパナソニックと40分×3本の練習試合を敢行するも苦戦。3本目の20分に落雷で中止となったが、14−24とリードされた。廣瀬監督は「攻撃でウチの強みをもっと出したかった。ブレイクダウン(ボール争奪局面)でプレッシャーを受けた。シェイプは春から作ってきていますけど、なかなか発揮できない。どういうチームに対してもウチのラグビーをできるよう、実力をつけたい」。ただ、春からの軌跡を振り返り、「しっかりと準備をすれば手ごたえはある」とも語る。
「開幕前にこういうゲームができてよかった。いい準備ができる」
9月1日、愛知・瑞穂ラグビー場でヤマハ発動機とのTL初戦を迎える。
(文・向 風見也)