2011年トライネーションズで、長年のライバルであるニュージーランド代表と南アフリカ代表を降し、10年ぶりに南半球王者となったオーストラリア代表のロビー・ディーンズHC(ヘッドコーチ)は、アルゼンチン代表も加わり「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」として生まれ変わる南半球国別対抗戦連覇に向けて、8月7日に新スコッド30名(FW18・BK12)を発表した。
U20代表で主将を務めたレッズの若きバックロー2人、ジェイク・シャッツ(2010年)とリーアム・ギル(2012年)が初招集。2010年からトレーニングスコッドに名を連ねてきた23歳のケイン・ダグラスも初キャップ獲得を目指す。
足首と太もも裏の故障でスーパーラグビーの大半を欠場していたWTBドリュー・ミッチェルと、肩を痛めていた36歳のパワフルFWランディケ・サモは、6月のテストマッチ(対スコットランド、ウエールズ戦)からは外れていたものの、トレーニングキャップで好調をアピールし、代表復帰となった。
また、当初はスーパーラグビー終了後に競技者人生の幕を降ろすつもりだった34歳のLOナイサン・シャープは、昨年のワールドカップでチームをけん引したLOジェームズ・ホーウィルが右太もも裏の故障で離脱しているため、ディーンズHCの要請を受けて引退を先延ばしにした。ラグビーチャンピオンシップ6試合すべてに出場すれば、いまは日本(サントリー)で活躍する世界最高峰FLジョージ・スミスの110キャップを抜き、オーストラリア代表歴代2位のテストマッチ経験者となる。10月6日にチャンピオンシップの戦いを終えると、その2週間後にはオールブラックス(NZ代表)とのブレディスローカップ、11月には欧州遠征試合も予定されており、記録更新の可能性は高い。
なお、ユーティリティBKジェームズ・オコナー、CTBパット・マッケイブ、NO8ウィクリフ・パールーなど怪我人は選考の対象外となったが、リハビリが順調に進み万全の状態に戻れば、大会途中に合流する可能性はある。
オーストラリア代表は地元シドニーで迎える8月18日のラグビーチャンピオンシップ開幕戦で、世界王者オールブラックスと対戦する。
代表デビューを目指す若き巨漢LOケイン・ダグラス
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)
<2012 ラグビーチャンピオンシップ オーストラリア代表スコッド>
【PR】
・ベン・ロビンソン(ワラタス/45キャップ)
・ベン・アレグザンダー(ブランビーズ/40キャップ)
・ジェームズ・スリッパー(レッズ/23キャップ)
・セコペ・ケプ(ワラタス/17キャップ)
【HO】
・スティーヴン・モーア(ブランビーズ/70キャップ)
・タタフ・ポロタナウ(ワラタス/35キャップ)
・サイア・ファインガア(レッズ/16キャップ)
【LO】
・ナイサン・シャープ(フォース/105キャップ)
・ロブ・シモンズ(レッズ/20キャップ)
・シタレキ・ティマニ(ワラタス/3キャップ)
・ケイン・ダグラス(ワラタス/初代表)
【FL/NO8】
・デイヴィッド・ポーコック(主将/フォース→ブランビーズ/44キャップ)
・ランディケ・サモ(レッズ/16キャップ)
・スコット・ヒギンボッサム(レッズ→レベルズ/15キャップ)
・デイヴ・デニス(ワラタス/4キャップ)
・マイケル・フーパー(ブランビーズ→ワラタス/3キャップ)
・ジェイク・シャッツ(レッズ/初代表)
・リーアム・ギル(レッズ/初代表)
【SH】
・ウィル・ゲニア(レッズ/38キャップ)
・ニック・フィップス(レベルズ/3キャップ)
・ニック・ホワイト(ブランビーズ/0キャップ)
【SO】
・ベーリック・バーンズ(ワラタス/41キャップ)
・クウェイド・クーパー(レッズ/35キャップ)
【CTB】
・アンソニー・ファインガア(レッズ/18キャップ)
・ロブ・ホーン(ワラタス/12キャップ)
・マイク・ハリス(レッズ/2キャップ)
【WTB】
・ドリュー・ミッチェル(ワラタス/58キャップ)
・ディグビー・イオアネ(レッズ/25キャップ)
【FB】
・カートリー・ビール(レベルズ/25キャップ)
【UB】
・アダム・アシュリー=クーパー(ワラタス/67キャップ)