2012年の南半球最強クラブを決める「スーパーラグビー」決勝戦が、8月4日にニュージーランド北島ハミルトンのワイカト・スタジアムで行われ、地元のチーフスが37−6でシャークス(南アフリカ)を破り、初優勝に輝いた。
試合は前半7分、シャークスがペナルティゴール(PG)で先制。雨により両チームともハンドリングに苦労したが、チーフスは19分、CTBソニー=ビル・ウィリアムズのショートブレイクで22メートル内に入り、左へのすばやい展開からWTBティム・ナナイ=ウィリアムズが逆転トライを決めた。その後チーフスはPGを2本追加し、13−3で最初の40分を折り返した。
超満員2万5000人の大声援を受けるホームチームは、後半に入っても流れを相手に渡さなかった。45分、キヤノン入りが決まっているNO8ケーン・トンプソンがゴール前スクラムから抜け出し、グラウンディングに成功。さらに、ハードタックルで相手FLキーガン・ダニエルの落球を誘い、60分のWTBレリア・マサンガのトライを演出したソニー=ビル・ウィリアムズが、76分には自らインゴールへ飛び込み、優勝を決定づけた。この試合を最後にパナソニックへ移籍するソニー=ビル・ウィリアムズはトライ後、観客席に飛び込んでファンと抱擁。最後の大仕事を見事にやり遂げた。
ブルーズ(NZ)、クルセーダーズ(NZ)、ブランビーズ(豪州)、ブルズ(南ア)、レッズ(豪州)に続き、チーフスは6チーム目のスーパーラグビーチャンピオンとして歴史に刻まれる。
一方のシャークスは、6位からの下克上とはならなかったものの、長旅移動を重ねてのファイナル進出は称賛に値する。プレーオフ1回戦は、ブリスベン(豪州)で前王者レッズの連覇を阻み、敵地ケープタウン(南ア)では今季総合1位のストーマーズを撃破。2007年以来4度目の決勝進出となったが、悲願達成は来年以降に持ち越しとなった。
ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリアから集まったトップ15チームによる戦いは幕を閉じ、南半球は2週間後から代表戦に突入。上記3カ国代表にアルゼンチン代表を加えて、8月18日に「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」が開幕する。