ニュージーランドのハミルトン(ワイカト・スタジアム)で27日、スーパーラグビー準決勝第1試合が行われ、レギュラーシーズンでNZカンファレンス1位だったチーフスが、20−17でクルセーダーズとの激闘を制した。11年連続で4強入りを果たし、2008年には断トツとなる7度目の栄冠に輝いている常勝軍団のクルセーダーズだったが、この試合では一度もリードすることなく国内ライバルチームに屈し、4年ぶりの優勝には届かなかった。
前半3分、チーフスがペナルティゴール(PG)で先制。相手もショット成功で同点となったが、26分、CTBソニー=ビル・ウィリアムズのブレイクから細かくつないでゴール前に迫り、最後はPRアリソナ・タウマロロがインゴールに突っ込んだ。34分にはFBロビー・ロビンソンがカウンターアタックで敵陣22メートルラインまで上がると、ブレイクダウン後に出たボールをウィリアムズがすばやく拾って隙間を抜け、FLリーアム・メッサムにつないでチーフスに2つ目のトライが生まれた。
2本のPGでしか得点していなかったクルセーダーズは、前半終了間際にCTBライアン・クロッティーがゴールラインを越えて、17−11と6点差に縮めてハーフタイムへ。
後半開始10分間で互いに1本ずつPGを決め、譲らない。
しかしチーフスは、スクラムで苦戦するようになり、規律もよくはなかった。61分、クルセーダーズのSOダン・カーターが再びPGを決め、3点差となる。残り20分、押され気味のチーフス。
だが、守りは崩れなかった。出足鋭いハードタックルと整ったカバーディフェンスで、落ち着きを欠いた相手からエラーを誘った。
76分、まず同点にしたいクルセーダーズは、ハーフウェイ付近正面からカーターがPGを試みたが、わずかに距離が足らず、20−17のまま。そして、フルタイムを告げるサイレンが鳴ったあとも粘り強くフェーズを重ねたクルセーダーズだったが、懸命にタックルを繰り返すチーフスに少しずつ押し戻され、最後はノックオンで、試合は終わった。
3年ぶり2度目の決勝進出となるチーフスは、28日に南アフリカ(ケープタウン)で行われる準決勝第2試合「ストーマーズ対シャークス」の勝者と8月4日に対戦し、スーパーラグビー初優勝を目指す。