今春、初の日本代表入りを果たし、環太平洋諸国と戦うパシフィック・ネーションズカップ(PNC)などで7キャップを獲得したSO/CTB立川理道。7月16〜20日、長野・菅平での同代表スコッド合宿に参加した。27日からは所属先であるクボタの北海道・北見合宿に同行予定だ(〜8月5日)。
4月の静岡合宿に始まった代表キャンペーンでの顔ぶれに、WTB遠藤幸佑ら昨秋のワールドカップニュージーランド大会以来の復帰組などが加わった菅平合宿。立川は「いつもと違ったメンバーもいて、新鮮さもあった」と振り返った。初のスコッド入りを果たした埼玉・深谷高3年のSO山沢拓也が、他選手と比べてあまり見劣りしなかった点を感心していた。
「高校生で普通に練習をやっていた。まず、それがすごい」
19日には、元総合格闘家の高阪剛氏がスポットコーチとして参加。タックルの指導を受けた立川は、「PNCでも、タックルが(チームの)課題だったなかで、色々とヒントがあった」。相手の懐に、前に大きく踏み込むことが大切だと感じた。
「(タックルでは)ランスピードと低さを意識してきたけど、それだけをイメージすると上半身が(窮屈に)折りたたまってしまう。(高阪氏は)低い姿勢でも足を前に出す、ということを言っておられた。格闘技では逃げていく相手にタックルすることが多いようで、1、2歩ではなく3、4歩踏み込むのだ、と」
昨季は天理大主将として大学選手権準優勝に貢献し、そのままジャパンの主力格となった。クボタの新人選手として臨む新シーズンは、日本最高峰であるトップリーグ(TL)の下部、トップイースト・ディビジョン1(TE1)でプレーする。しかし立川は「クボタでポジションが空いているわけでも何でもない。まずはレギュラーポジションを勝ち取りたい」と語る。
「試合に出ることは大事だと思う。勝った時でも反省点を見つけたりして、自分のプレーの精度を上げる。TLではなくても、(個人のパフォーマンス面では)日本代表のレベルを出していきたい」
9月8日、チームにとってTE1開幕戦となる日野自動車戦で、社会人デビューを目指す(船橋・クボタグラウンド)。
(文・向 風見也)