5月5日に国内テストマッチ最年少出場記録を18歳7カ月27日で更新した早大1年のFB藤田慶和は、現在、所属先の東京・上井草でリハビリ中だ。7月16日には、東大・駒場グラウンドであった高校招待試合を観戦した。
春は日本代表入りし、アジア五カ国対抗2012のUAE戦にWTBで初先発(福岡・レベルファイブスタジアム)。国内史上最年少でキャップを取得した日に6トライを奪い、106−3の勝利に貢献した。
「初キャップは思い出。(それ以外に出場機会がなく、試合は)ほとんど外から観ていたんですけど、ミーティングとかも勉強になった。色んな経験ができました」
大会終了後、早大の選手として途中出場した同志社大戦(5月27日)で左ひざ靭帯を負傷。エディー・ジョーンズヘッドコーチとは、5月下旬からあった代表の東京合宿に先立ち会談したようで、「エディーさん、ジャパンのチームメイトの人にも大丈夫かと声をかけてもらった。見捨てられていないんだなって」。6月15日に手術をした。
自身離脱後のパシフィック・ネーションズカップなどで負けが込んだ日本代表に関しては、「惜しいところまでいくんですけど、勝ってほしかったですね」。もし自分がその場にいたら、との質問には「ヘンドリック・ツイさん(NO8)がラインブレイクした時はチャンスを作れていた。ブレイクして、チャンスを作っていきたい」と答えた。一部報道で「全治1年」とも言われるが、本人は復帰時期について「(復帰は)ひざの治り具合次第ですね」とだけ語った。
東大へ出向いたのは、静岡聖光学院高の3年SO望月大幹を応援するためだった。望月とは東福岡高時代のニュージーランド留学中、ともにプレーした仲だった。猛暑のなか、ワンプレーごとに感想を呟きながら観戦した藤田。その存在に気付いたファン、試合をした高校生のサイン攻めにあっていた。同行した静岡聖光学院高OBで早大2年のFL福井隆介には、「冗談半分で誘ったら、本当に来た」と驚かれた。
(文・写真/向 風見也)