スーパーラグビーは今週21日からプレーオフが始まるが、ブリスベンで激突するレッズ(オーストラリア)とシャークス(南アフリカ)は、ともにキープレーヤーを欠いて大一番に臨むこととなった。
前年チャンピオンのレッズは、司令塔クウェイド・クーパーが一週間の出場停止処分を受け、シャークス戦は出場できない。クーパーは14日のワラタス戦で、相手CTBベーリック・バーンズに危険なハイタックルを放ったためイエローカードとホワイトカードをもらい、大会を統轄するSANZAR(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアの3カ国連合組織)のジュディシャル・オフィサーによって16日にビデオ検証やヒアリングなどが行われ、出場停止の制裁が下された。
ファンタジスタの不在はレッズにとって大きな痛手だが、クーパーは膝の故障で今大会の半分以上を欠場しており、チームがパニックになるようなことはない。その間に代役を務めてきたベン・ルーカスか、ゴールキックに定評があるマイク・ハリスが替わりに10番をつけると予想される。
一方のシャークスは、南アフリカ代表のユーティリティBKパトリック・ランビーが以前から痛めていた左足首を14日のチーターズ戦で悪化させたため、オーストラリア遠征には参加せず、レッズ戦の欠場が確実となった。また、同じく南ア代表のCTBフランソワ・ステインは、SANZARが定めたルールによりプレーオフ出場は認められず。フランスのラシン・メトロで約3季プレーしていたステインは、今年5月末にシャークスとの移籍交渉がまとまり古巣に戻ってきたものの、プレーオフ出場資格があるのは4月1日までに契約を交わした選手だけであり、今季スーパーラグビー参戦はレギュラーシーズン終盤のブルズ戦とチーターズ戦のみに終わった。
さらに、今年頭角を現したシャークス新人のLOピーター=ステフ・デュトイも足首の故障で遠征スコッドから外れ、母国で朗報を待つこととなった。
キッカーとしても期待された万能BKランビーの離脱はシャークスにとって痛い
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)