今季も故障に苦しんだロッキー・エルサムだが、完全復活すれば世界最高峰FLであることは間違いない
(撮影:Yasu Takahashi, Nichigo Press)
トップリーグの神戸製鋼コベルコスティーラーズは7月2日、元オーストラリア代表主将のFLロッキー・エルサム(29歳)が2012年度シーズンからチームに加入すると正式に発表した。
神戸製鋼には世界最高峰CTBのひとりといわれる南アフリカ代表のジャック・フーリーがパナソニックワイルドナイツから移籍してきており、FW・BKともに豪華な顔ぶれが並ぶこととなる。
エルサムはラグビーリーグ(13人制)を経て、2003年に15人制プロデビュー。2005年のサモア戦で初キャップを獲得すると、2007年と2011年のワールドカップを含めて、テストマッチ75試合に出場した。2008年にはファンが選ぶ最優秀ワラビー(豪州代表)選手に選ばれ、アイルランドの強豪レンスターの一員としてハイネケンカップ初優勝を成し遂げた2009年には、欧州最優秀選手賞に輝く。そして、2009年末の欧州遠征で76代目のワラビーズ主将に就任。しかし、2011年は太もも裏と足首の故障でリハビリ期間が長く、ワールドカップ直前にキャプテンの座からは降ろされていた。
今年は古巣のワラタスに戻ってスーパーラグビーでの活躍が期待されたものの、長年悩まされていた太もも裏を手術して、4月21日のレベルズ戦でようやく今季初出場。しかしながら、肩を痛めて再び戦列から外れており、トップリーグ登場は10月頃になると予想される。豪州の新聞『シドニー・モーニング・ヘラルド』紙は、来年1月から7月の間に、欧州クラブ戦に参戦する可能性もあると報じている。北半球で積極的にエルサム獲得に動いているのは、スタッド・フランセとトゥールーズ(ともにフランス)。
怪我に加え、海外移籍の噂は以前からあり、5月末に発表された新生オーストラリア代表スコッドからは外れていた。
● ロッキー・エルサム コメント
もうすぐ始まるトップリーグで、神戸製鋼コベルコスティーラーズの一員としてプレーできる機会を得たことに感謝しています。チームにとって成功の年となる、2012−13シーズンにプレーできることを心より楽しみにしています。