ラグビーリパブリック

日本×サモア スタイルを貫くために必要な「強化」と「地道」

2012.06.17

 26−27。2012年6月17日、東京は秩父宮ラグビー場でのサモアとの第3戦を落とした。南太平洋諸国と戦うパシフィック・ネーションズカップを、日本は全敗で終えた。
 「もうちょっと(の差)がまだ遠いな」とWTB廣瀬俊朗主将。「FWのパワープレー(への対応)。あと反則が多かった。もっとタフにならないと」。きっと、攻め込んで点が取れず逆に失点した後半開始から25分までを指した。エディー・ジョーンズヘッドコーチは「FWはあと3キロ筋量を増やす。BKはもっと速く」。個々の体質改善で、相手からの圧力を感じにくくするとした。そうして廣瀬の指摘した点を克服し、自前の攻撃的スタイルの完成度を高めるのだ、と。20日と24日、同じ地でフレンチバーバリアンズと対峙する。
 成長へのヒントはあった。2試合ぶりに先発復帰のCTB仙波智裕が、おとりの動きと守備の背後を突く走りを好機でこそぶれずに披露。地味ながら必須の働きで、チームの4トライ中3本を導いたのだ。
 別な話題のなかだったが、主将はこんな展望を語った。
 「(組織の)大枠は上手く行っているんで、そこを信じながらやっていきたい。地道なところが一番、大事」


(文・向 風見也)


 

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