(シアス・エバーソン)
チーターズ(南アフリカ)の将来を担う逸材と期待されていたエバーソン双子の兄シアスが、今季限りでチームを退団し、オーストラリア西部パースに本拠地を置くウェスタン・フォースに移籍することが29日、明らかになった。
地元メディアが一斉に報じたもので、来季の交渉で代理人と折り合わなかったチームが才能豊かな23歳SOを放出する決断をしたという。フォースも外国人デベロッピングプレーヤーとして2年契約を結んだことを正式に発表した。
オーストラリアラグビー協会は国内チームが外国人デベロッピングプレーヤー契約を結ぶ際、その選手が将来はオーストラリア代表(ワラビーズ)入りする能力と意欲を持ち、資格取得に問題はないことを求めている。U20南ア代表として2009年のジュニア世界選手権でプレーしたシアス・エバーソンだが、シニアの南アフリカ代表(スプリングボクス)に選出されたことはなく、ワラビーズ入りには前向きだという。
2010年に南半球クラブ戦の最高峰舞台「スーパーラグビー」でデビューし、安定したキックスキルとコミュニケーション力で翌年には10番を確保。しかし今年は、近い将来のボクス入りは間違いないと言われている大型新人ヨハン・フーセンの加入により、ベンチを温める時間が増えていた。現在のフォースは確かな司令塔不在で苦しんでおり、プレー機会に飢えたシアス・エバーソンが才能を爆発させるには好環境である。南ア国内選手権「カリーカップ」が終了する10月末後に、弟ロバートに別れを告げ、新たな夢を抱いて生まれ育ったブルームフォンテーンから旅立つ予定だ。