ラグビー日本代表は30日、6月開幕のパシフィック・ネーションズカップに向け東京合宿を始める。日本ラグビー協会による若手育成プロジェクト「ジュニア・ジャパン」のメンバー1人、PR長野正和が初選出された。
流通経済大でFWリーダーを務め、2010年度にヤマハ発動機入り。身長182センチ、体重110キロとサイズに恵まれた長野は、昨季就任した長谷川慎FWコーチのもとでスクラムを強化した。「(組み方の)大本は変わっていないけど、8人で組む意識とか…」。具体的なアドバイスを得ながらの反復練習から、FW全員でまとまることの大切さを強く認識した。豊富な運動量も評価され、チームの公式戦全14試合に先発した。今春は「ジュニア・ジャパン」にリストアップされ、「今まで代表歴のようなものが全然なかったんで、光栄に思います」と話していた。
今回の選出の背景について、エディー・ジョーンズヘッドコーチは「フロントローはスクラムをやらなければいけない。ただ、チームは世界一のフィットネスを目指す」と説明する。報せを受けた長谷川コーチは、「そら、嬉しいです。(長野は)いずれは(代表に)入ると思っていた」。指導する他のフロントローにも触れながら、「他にも可能性のある奴はいる。頑張っているんだから、いい目を見せてあげたいです」とも続けた。当の本人は「(ジャパン入りは)正直、びっくりだった。練習でしっかり経験を積んで、試合に出られるように頑張りたいです」と語った。
(文・向 風見也)