イングランド最強クラブチームを決める「プレミアシップ」は12日、プレーオフ準決勝2試合が行われ、レギュラーシーズン1位のハリクインズと同2位のレスター・タイガースが決勝進出を決めた。
準決勝第1試合。リーグ4位のノーサンプトン・セインツと対戦したハリクインズは、後半65分までペナルティゴール(PG)のみでスコアが動いた堅いゲームで、先にトライを許し、ラスト10分間の戦いに突入するまで8点をリードされていた。しかし、元オールブラックスのSOニック・エヴァンスが6本目のPGを決めて5点差と迫り、迎えた76分、敵陣22メートル内でのラインアウトからモールドライブで押し込み、PRジョー・マーラーがインゴールに飛び込んで同点。エヴァンスのゴールも決まり、25−23と、終盤の逆転劇で決勝戦の切符をつかんだ。
ノーサンプトンはチーム1のトライゲッターであるWTBクリス・アシュトンを背中の故障で欠いたのが響き、3季連続の準決勝敗退で涙をのんだ。
準決勝第2試合。昨季王者のサラセンズをホームに迎えたレスター・タイガースは、今季限りで退団するサモア代表WTBアレサナ・トゥイランギのトライなどで前半を13−12とリード。後半に入り、元トンガ代表のFLスティーヴ・マフィもゴールラインを越えて差を広げると、足首を痛めている司令塔トビー・フラッドの代わりに10番を着た19歳のジョージ・フォードがキックで得点を重ね、24−15で前チャンピオンを振り切った。
サラセンズは20歳のイングランド代表CTBオーウェン・ファレルが5本のショットを決めて食い下がったが、ノートライに終わり、逆転することはできなかった。
レスターはこれで8年連続の決勝進出。5月26日にトゥイッケナム・スタジアムで行われるグランドファイナルを制せば、2季ぶり10度目の優勝となる。かたや、初の決勝進出で勢いに乗るハリクインズは、栄冠獲得で大きな歴史を刻めるか、注目が集まる。