昨季はサントリーの2冠獲得に貢献したヒューワット
(撮影:BBM)
南半球スーパーラグビーでオーストラリア・カンファレンスのトップに立っているブランビーズは13日、保険問題がクリアになることを前提に、サントリーサンゴリアスに所属する万能BKピーター・ヒューワット(34歳)が、短期でチームに加わると発表した。
ブランビーズは、開幕から10番を着ていたマット・トゥームアが3月末のシャークス戦で左膝前十字靭帯を断裂し、離脱。CTBから移って代役SOを務めていたクリスチャン・リアリイファノも今月5日のワラタス戦で右足首を骨折したため今季絶望となり、司令塔不在でチームは非常事態に陥っていた。
そのため、ジェイク・ホワイトHCは、2011年に日本(リコーブラックラムズ)で競技者人生の幕を閉じた現ブランビーズのBKコーチ、スティーブン・ラーカム氏の復帰を熱望。しかし、今月末に38歳となるオーストラリア代表102キャップの伝説的フットボーラーは、フィジカル的不安などを理由に難色を示したことから、緊急で助っ人を探していた。
大会規定により、4月1日以降にサインを交わすこととなるヒューワットはプレーオフには出場できないが、猛追が予想されるレッズとワラタスを振り切ってオーストラリア勢の1位になることが先決であり、残り6試合で彼の経験と優れたキック力がブランビーズの大きな戦力となるのは間違いない。
2005年から2007年にかけてワラタスに在籍し、スーパーラグビーデビューイヤーは10トライを含む173得点でトップスコアラーになったヒューワット。FBとWTBでもプレーできるため、指揮官は21歳のロビー・コールマンとザック・ホームズにもSOのチャンスを与えながら、チーム力を高めていくものと思われる。