欧州3大リーグのひとつであるラボダイレクト・プロ12(セルティックリーグ)はレギュラーシーズンが終了し、今週末からプレーオフが始まる。連覇を狙うマンスター(アイルランド)は3位通過で、2位のオスプリーズ(ウエールズ)と対戦することになり、リーグ戦1位で4季ぶりの優勝を目指すレンスター(アイルランド)は、4位に滑り込んだグラスゴー・ウォーリアーズ(スコットランド)の挑戦を受けることが決まった。
激闘を前に、6日にはシーズン表彰式が行われており、3季連続でトライ王に輝いたエディンバラ(スコットランド)の快足WTBティム・ヴィサーが最優秀選手に選ばれた。今月中に25歳の誕生日を迎えるオランダ出身のヴィサーは、チームが11位と苦しむなか、13トライを挙げて奮闘。まもなく3年継続居住の条件をクリアするため、6月のテストマッチでスコットランド代表入りが確実視されている。
最優秀新人賞は19歳のFBスチュアート・ホッグ(グラスゴー)が獲得。今年2月にはスコットランド代表デビューを果たしており、7人制代表で活躍している兄グラハムとともに将来のスター候補としてますます注目が集まるだろう。
欧州最強クラブ決定戦「ハイネケンカップ」との2冠を狙うレンスターは、3部門で大賞を受賞。ジョー・シュミットHC(ヘッドコーチ)は最優秀コーチに選出され、ゴールキック成功率90%のSOジョナサン・セクストンはゴールデンブーツ賞に輝いた。また、チームはフェアプレー賞を受賞して、若手育成のための1万ポンド(約128万円)を獲得している。
そして、今季限りで選手生活にピリオドを打つウエールズの英雄シェーン・ウィリアムズ(オスプリーズ)には特別賞が贈られた。
シェーン・ウィリアムズとともにセルティックリーグを盛り上げてきたキックの名手、クリス・パターソンもまた、現役引退を決意。109テストを戦ったスコットランド代表に続き、エディンバラのジャージーも脱ぎ、約13年間のプロ競技人生に幕を閉じた。
ファンに別れを告げたのはアイロニ(イタリア)も同じで、財政難のため今季限りでのリーグ離脱が決まっていた同チームは、ホームで行われた最終戦に敗れ、2季連続最下位でラストシーズンを終えている。
【お知らせ】
RUGBY REPUBLIC(ラグビー共和国)ではこれまで、エディンバラに所属する Tim Visser 選手の日本語表記を
「ティム・フィサー」としてきましたが、ラグビーマガジン誌と統一するため、今後は「ティム・ヴィサー」と表記します。