イングランドのスピードスター、ダン・ノートン。ブリストルの所属も、現在はセブンズ代表に専念
（撮影：SHOICHI MIDORO）
東京セブンズ開幕の前日、３月31日の学習院のキャンパスでは、ジャパンが練習を終えた後の11時30分頃から、イングランド代表も練習をおこなった。同代表は、東京セブンズでのジャパンの初戦の相手。今シリーズのドバイ大会では優勝も果たしている強豪だ。
練習後にチームを率いるベン・ライアン ヘッドコーチに初戦の相手となるジャパンの印象を尋ねると、穏やかに答が返ってきた。
「ジャパンはすばしっこい。香港では不運だったが、コアチーム入りを果たしたポルトガルに一時は22点のリードを奪ったのだから地力はあると思っているよ」
強く大きいＦＷと、スピードあふれるランナーが揃うＢＫを擁する同代表の陣容について尋ねると、何人かの要注意人物が浮かび上がった。
「ダン・ノートンがとても危険なランナーだというのは知られているが、ドバイ大会でＭＶＰに選ばれたマット・ターナーは、おそらく大会出場の全選手の中で10mの加速力、ダッシュ力に冠しては一番だと思うな。100mだとノートンが速いけど、瞬間的にはターナー。彼に注目するといい」
また、クリス・ブライトウェルはハードタックルが持ち味とのこと。
「ほとんどの選手はセブンズに特化して強化されている選手。今シーズンはＮＺにもフィジーにも勝ったことがある。自分たちのスタイルを徹底できれば結果はついてくると信じているよ」
ライアンＨＣは６シーズン目の指揮。
「ＮＺのゴードン・ティエッチェンＨＣ、南アのポール・トルーＨＣに次いで３番目の長さだと思うよ」
「秩父宮はジャパンの応援も多く、完全なアウェー戦になりますね」と言うと、「もともとセブンズ・ワールドシリーズの中でホームとして戦えるのは、ロンドン大会だけだから慣れているよ（笑）。まったく問題ない」
練習中のピッチでは、「スキャン！ スキャン！」とスペースを見つける声を掛け合い、キックに対しての戻りを何度も繰り返していたイングランド。手強い相手だ。