真剣な表情でコーチングにあたるDJフォーブス主将。セブンズ界のカリスマ的存在
きょうは(3月29日)セブンズNZ代表がコーチングに出掛けた。漆黒のジャージーを身につけたアスリートたちが向かったのは上井草。早大ラグビー部の学生たちに対し、セブンズの第一歩を伝えた。3月31日、4月1日に開催されるHSBCセブンズ・ワールドシリーズ『東京セブンズ』で優勝を狙う同代表。大会2日前にもかかわらず、セッションは予定の時間を大きくオーバーして行われた。
まっすぐ走ること、速く、長く、正確なパスを放ることの確認から始まった練習は、すぐに判断を求める内容へと移行した。
「最初のアタッカーがどっちに動くかで攻撃側、防御側の役目が入れ替わるからね」
「2番目のアタッカーの判断は、最初の選手より、もっといい判断じゃないといけないよ」
「ボールを受けるときに加速し、パスを出した選手の真後ろのスペースを使うんだ」
コーチや選手から、次々にアドバイスが出る。シンプルな言葉、基本とは分かっていても、世界トップクラスからの教えは確実に胸に刻まれた。
今回のNZ代表チームは若い。カリスマ的存在のDJフォーブス主将、ゲームメーカーのトマシ・ザマは健在だが、アーディー・サベア(ウェリントン)、ロランギ・ヴィシニア(オークランド)、ジョー・ウェッバー(ワイカト)の3人は18歳。経験の浅い選手が多いのは不安材料でもあるが、ゴードン・ティエッチェン ヘッドコーチは「若手にとってはチャンスをつかむいい機会。思い切りの良さが楽しみ」と期待を込めた。
午後の大会公式記者会見に参加したDJフォーブス主将は、「速く、エキサイティングな試合をしたい。セブンズとはこういうものだ、というパフォーマンスをして、この競技がどうしてオリンピックに採用されたのかを多くの人に示したい」と力強く語った。2011-2012シーズンの通算成績でトップを走るNZだが、2位のフィジーとは僅か2ポイント差。シリーズ優勝へ近づく大切な大会を目前に、選手たちの気力は徐々に高まりつつある。
(写真撮影:松本かおり)
若さゆえか(?)、記念写真の撮影にも時間がかかったセブンズNZ代表
お互いのジャージーを交換したゴードン・ティエッチェンHCと、早大・後藤禎和監督